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Q1: 最近更年期障害とか、中高年医学という言葉をよく耳にしますが、具体的にはどのようなことなのでしょうか? |
| 一般に”更年期”とは50歳前後に訪れる閉経をはさんだ前後約10年間をさしますが、最近では更年期以後も治療、管理をする必要性があるため、”中高年外来”と呼ぶこともあります。加齢による卵巣機能の衰えによって女性ホルモンが急激に減少するために心や体に色々な障害が出現することを更年期障害と言います。人間のホルモンの中枢は脳の真ん中にあり、同時に自律神経もコントロールする場所でもあるため、ホルモン低下は自律神経のバランスも崩し、のぼせ、ほてり、イライラなどの症状を起こすのです。さらにホルモン低下が長引くと、膀胱ののびが悪くなり、慢性の膀胱炎症状や尿漏れを示し、また血管の収縮性を保っていた女性ホルモンの減少は悪玉コレステロールを増加させ、ボケや心臓病につながる動脈硬化症の引き金ともなります。最終的には骨の軟らかい部分を減少させ、寝たきりの大きな原因である骨粗鬆症へと向かうことが知られています。この対応には、いわゆるホルモン補充療法や漢方療法、抗うつ剤、診療療法などにより、質の高い老後を過ごせるようになって来ました。 |
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Q2: 50歳で閉経しました。閉経直後のほてり感、発汗などはなくなりましたが、下腹の不快感、時には尿漏れもあります。 |
| 一般的に女性ホルモン(総称はエストロゲンと言います)の効果が著明なのは、性器、乳房ですが、膀胱や骨なども標的臓器となっております。従ってエストロゲンの急激な減少は膀胱の萎縮をおこし、特に子宮側の膀胱三角部と言われる場所の萎縮は不快な下腹部の重い感じや頻尿、尿漏れの原因となっている場合があります。おそらく本症例も更年期に伴う膀胱萎縮がその原因となっている可能性があり、尿中の細菌が証明されないで、尿の濁りもないのに膀胱炎症状のある時は、このことが疑われます。この場合にはホルモン補充療法を行うと、短期間に改善することが多いので、一時的にホルモン投与を受けてみるのも一つの手段と考えられます。また、出産や加齢現象によって子宮や筋肉群(骨盤底筋肉)が緩んでしまったために、子宮や膀胱が体外に出てきてしまったこと(子宮脱・膀胱脱)も多くなります。これに伴っての尿閉や尿漏れもあり、膀胱体操によって、筋肉を強化する訓練も有効ですので、一度試して下さい。いずれにしても一度更年期の専門医と相談してみましょう。 |
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Q3: 51歳です。2年前から閉経・不眠イライラ感など多くの症状があります。すべてホルモン低下のためでしょうか? |
| いわゆる更年期障害と言われる症状の多くは、卵巣の女性ホルモンの低下が引き金となります。しかしこれは一つの因子。さらに症状の出やすい人には次の二つの因子があると考えられます。一つは人間関係や家族内の葛藤より生じるストレス因子。本人が気づいてなく、よく調べるとこれが存在することがあります。もう一つは本人の性格の因子。物事を真剣に考える人ほど、症状が出やすいとも言えます。ホルモン低下をきっかけとして周囲の社会的ストレスに本人の性格因子が重複して、不定愁訴と言われるような多くの症状や訴えが出てくるのです。したがってホルモン補充療法はベースの治療として必要な場合が多いのですが、心因的因子や性格因子が強く表面に出ている場合には心療内科的な治療や精神安定剤の併用等が必要となります。また、幸いなことに日本には漢方薬治療という方法もあり、ホルモン剤使用による副作用を避けながら治療を行うことも出来ます。更年期の苦しさを耐えて過ぎるのを待つ時代より、積極的に質の高い老後へ向けて治療を受ける時代となってきております。 |
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Q4: 骨粗鬆症が最近多いと聞きますが、なぜ婦人科で骨の病気をあつかっているのでしょうか? |
| 本来、骨粗鬆症は女性の病気と考えられ、特に50歳代の患者の9割以上は、女性が罹患しております。骨粗鬆症には閉経後に急激に進行するタイプと、高齢になってゆっくりと進行するタイプがあります。男性の場合、ほとんどが後者のため70〜80歳にならないと発症しないことが多いのです。潜在的な患者(骨粗鬆症の一歩手前の骨減少症)を合わせると、日本では約800万人もの患者さんが存在するといわれています。自覚症状が全くないまま病気が進行している場合が多く、症状が出現(骨折など)してからでは手遅れとなり、寝たきり老人の大きな原因として恐れられています。従って日常の予防的な生活と治療が重要といえます。女性の場合は閉経に伴う女性ホルモンの低下か引き金となることが多いので、ホルモン補充治療が有効です。若い時代から種々のカルシウム〈動物や魚だけでなく、野菜に含まれる植物性のカルシウムなど)を摂取すること、また軽度の運動が骨を刺激し発症を防げると思
われます。寝たきりにならないためにも、骨粗鬆症の予防に取り組みましょう。
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Q5: ホルモン補充療法(HRT)でガンになる可能性があると友人に聞きました。心配ないでしょうか? |
| 骨粗鬆症や睡眠障害など、閉経後には女性ホルモンの分泌不足からさまざまな更年期症状があらわれることがあります。そこで行われる最も効果のある治療法がHRTです。
現在行われている療法では、子宮内膜ガンと大腸ガンの発生は対照より明らかに低下しています。問題は乳ガンです。専門家の間でもその頻度について多くの議論がなされていまずが一致していません。
アメリカの乳ガン研究グループが世界51の研究を分析した結果によると、HRTの投与者は非投与者に比べ、わずかに多くの乳ガン発生率が認められたということでした。ここで大切なのは、この分析結果が乳ガンの「発生率」で、「死亡率」ではないということです。一般的に投与者の乳ガンは治療によく反応し、むしろ非投与者よりも死亡率が低いことが明らかになっています。これは投与者が受ける「定期検診」がガンの早期発見を促した結果ともいえるでしょう。投与者では心臓病や卒中などの死亡率も低下するので、HRTのメリットは総合的に大と考えられます。
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Q6: 更年期の症状は人によりさまざまといいますが、どのような症状が多く見られますか? |
| 更年期症状の典型は閉経という形で表れますが、体のあらゆるところに出現するため、不定愁訴とも呼ばれます。代表的な症状は「のぼせ感と発汗」です。急に体が熱くなり、多くの人は同時に「動悸」に見まわれ、時に頭痛やめまいを伴います。「めまい」には、立ちくらみのようなもの、回転しているようなものなどタイプがあり、後者の場合には目鼻科の診察が必要なこともあります。脳の病気・眼鏡の度数の不一致・歯の不正校合で起こる「頭痛」「肩こり」は自律神経の乱れによる血行障害が原因です。改善方法には軽い運動、入浴マッサージや血流を良くする薬物(ビタミンE)が挙げられます。
「腰痛」は日本人の国民病と言われますが、更年期には骨粗鬆症が原因で発症することもあり、骨塩(骨の一番減少しやすい海綿骨)が急激に減少していないか検査が必要です。疲労倦怠感、冷え症なども多くの人に発症しますが、原因の大部分はバランスをとっていた卵巣ホルモンの変化により体調が混乱するからです。ホルモンの乱れは自律神経の中枢の乱れと相関していることも原因です。
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Q7: 43歳です。ほてり、のぼせ、発汗などの症状がありますが、できればホルモン療法は行いたくありません。何か方法があるでしょうか? |
| ホルモンの急激な低下に伴う症状(ほてり、発汗など)にはホルモン補充療法が最適と考えられます。他の方法で乗り切りたいという人は入浴やスイミング、音楽やアロマセラピーなど、精神的にリラツクスできる環境を作ってみましょう。
漢方療法を希望する人も多く、更年期のことを漢方的に「血の道症」と呼びます。全身の血流が滞った時に起こりやすいので、自分に合つた漢方薬を調整してもらうのも良いでしょう(漢方療法に詳しい医師の指示を受けて下さい)。また暗い気分の時や感情の起伏が激しいなど、精神的な症状が強い時には抗うつ剤や抗不安剤が劇的に効く場合があります。更年期を快適に過ごす野末悦子先生の10ヵ条に @いい友人を持つ A家族(特に夫)と良い関係を築く Bあるがままの自分でいる C休を動かす D生きがいをもつ Eおしゃれをする F健康診断を忘れず受ける G十分なな睡眠をとること Hバランスの良い食事を3食きちんと食べる I新しいことに挑戦する気持ちをもつ が挙げられています。正しい知識をもって更年期を乗り切りましょう。 |
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Q8: 最近痴呆(ボケ)と女性ホルモンは関係するとの新聞記事を見ました。本当でしょうか? |
| 長生きと健康は多くの人の希望です。特に「ボケるのだけはいや」と思う人は多いでしょう。ボケの原因としては脳動脈硬化とアルツハイマー病が代表としてあげられます。動脈硬化型は男性に多く″まだらボケ″とも言われるように時々元に戻ることもあります。ボケだけではなく、動脈硬化の症状のひとつとして現れるので、心筋梗塞や糖尿病、高脂血症など、成人病と合併することも多々あります。
一方アルツハイマー病は脳が萎縮しておこるもので、その原因は不明です。以前は白人に多いといわれましたが、最近では日本人(しかも女性)に多いことが判明しています。2年前、世界で最も権威ある医学雑誌に、アルツハイマーには女性ホルモン(HRTが効果的との報告が掲載され注目をあびています。実際、私の同僚の母親もHRTで日常生活が出宋るまで改善しています。
HRTは善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減少させることは確実ですので、動脈硬化によるボケとともにアルツハイマー型痴呆にも効果があることは、ほぼ間違いないでしょう。
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Q9: 発汗、ほてり感などが最近強くなりました。2年前に手拳大の子宮筋腫があると言われています。ホルモン補充療法(HRT)はできますか?また、HRTで太ることはありますか? |
| 女性ホルモンには子宮筋腫を増大させる機能があるので、一般的には筋腫がある場合や乳癌手術を受けたあとのHRTは避けた方がよいとされています。しかし目立った症状もなく、特に月経量が多い、月経痛がひどい、圧迫による便秘があるなどの場合を除いてはHRTを行っても問題が生じない場合も多くあります。子宮筋腫自体は良性の腫瘍ですので、ケースバイケースでHRTを受けることは可能です。また子宮にはほとんど作用しないエストロゲン製剤も開発されていますので、いずれの場合もHRTに詳しい医師とよく相談しましょう。
また「HRTで太りますか」との貿問をよく受けるのですが、結論から言うとHRTで太ることはありません。苦い女性でよく経口避妊ピルで太るとの訴えなども聞きますが、更年期で使われる女性ホルモンはピルで使用されるエストロゲンとは全く活性が異なります。HRTの影響で脂肪が増えることはなく、体調が良くなることで食欲が増進し太ることはあり得ます。もしHRT最中に太るようなことがあれば、それは治療を受けなくても太った可能性が大きいと言えます。
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Q10: 乳ガン検診について教えてください。特に自己検診についてくわしく教えて下さい。 |
| 近年我が国でも乳ガン死亡率が上昇し、今では日本人女性の30人に1人が乳ガンにかかると言われています。食生活の欧米化を背景として増加したガンのひとつですが、初潮の低年齢化、初婚・初産の高齢化、出産・授乳の回数・授乳期間の減少、環境汚染による遺伝子損傷、平均寿命の延長など、多くの因子があると推測されます。医師による検診は視診・触診・超音波・X線診断などを組み合わせて行われます。乳ガンは体の表面近くに発生するため、医師の触診のみによる発見率と、自己検診による発見率とはあまり差がないとの報告があり、実際に自己検診で、90%の乳ガン発見に繋がっているといわれています。
自己検診は入浴時など、皮膚が濡れている状態で石けんをつけて行うと良いでしょう。調べる乳房の反対側の手首を揃え、鎖骨から脇の下、乳房、乳房の下まで、指の腹で軽く押すようにくまなく触診します。手でつままないようにしましょう。閉経前の人は生理の7日目前後が最適です。閉経後の人は、特定の日に月1回行います。ポイントは乳頭の異常分泌やしこりの触知です。
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Q11: 冷え性がひどく、特に冬のシーズンに悪化します。何かよい治療法があるのでしょうか。 |
| 「冷え性」とはいわゆる漢方でいう「お血」という、血の流れの悪い状況を指すものと考えられています。日本では女性の病苦の背景に「血の道症候群」と言われる、お血に由来する多彩な症状があると思われます。冷え性とはこのような体質的な冷え性となりやすい人の血流が滞って、末梢(心臓から離れた足部や指先など)へ行くエネルギーや栄養、酸素不足が引き起こす症状と考えられます。
血の流れを良くするには、いわゆる「どろどろの血」を「さらさらの血」に変えるとともに、動脈硬化やストレスで狭くなっている血管を拡張させることが必要です。最近、簡単に血管年齢(血流の良し悪し)を測定できる加速度脈波計が開発され(健康保険適応)、血流を客観的にチェックできるようになりました。更年期の総合検診時に受けて、血管年齢が異常値を示すときには原因をチェックしてから、対応を医師と相談されてはいかがでしょうか。
治療は薬物やビタミンEや血流改善剤、食餌療法ではDHAやEPAを豊富に含む青味の魚をとること、ライフスタイルでは軽い運動や半身浴、温泉療法、禁煙などが有効ですが、担当医と相談して正しい治療を選択しましょう。
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Q12: 42歳喫煙歴が10年あり、禁煙がどうしても出来ません。更年期障害と喫煙は関係するのでしょうか? |
| 先進国ではタバコの煙害は確実に認識され、全体の禁煙率は明らかに上昇していますが、女性の喫煙率が上昇しているのが問題とされています。特に、次代の子供たちの育児育成に直接関与する女性の喫煙率が高いのは、深刻な問題です。まず、喫煙が女性に及ぼす影響で最も大きいのは、良くしられるように妊娠との関係です。喫煙女性の不妊の率は明らかに高く、おそらく排卵や卵の成熟にマイナスの影響があり、これは男性不妊のうち、喫煙男性の精子が減少していることと一致しています。妊娠した女性がタバコを吸うことは早産、未熟児出産たくさんの人が知っていると思います。しかし、周りの人の煙害も、自分が喫煙しなくても悪影響があること(受動喫煙)も、よく認識するべきです。
長期間の喫煙習慣は、閉経を平均1.5年早く発症させます。これはダイオキシンやニコチンの卵巣への直接作用により、女性ホルモン低下が早期よりみられることからも明らかです。従って、更年期症状も早く出現し、最終的には骨粗鬆症などの末期症状の頻度も高くなります。女性にとって喫煙は何一つ良い点はありません。勇気をもって全面禁煙しましょう。今はニコチンガム、パッチなどのよい方法もあります。
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Q13: ホルモン補充治療(HRT)でエストロゲンというものが使われていますが、エストロゲンとは何ですか? |
| 一般に女性ホルモン作用をもつ物質を総称してエストロゲンといいます。従って今知られているエストロゲン(女性ホルモン)は数十種類もあり、実際に薬として用いられているエストロゲンも数十種類あり、それぞれが主としてどんなところに効果を発生するかにより使い分けがされています。従って誤解しやすいのが「エストロゲンが癌を作る」というのが間違いで、どんな種類のエストロゲン(例えば経口避妊薬に含まれるエストロゲン・一般にはエチニールエストラダイオール)の効果、副作用はどうかとするべきでしょう。医師の間でさえ混乱間違いがあるので患者さんが混乱されるのはしかたのない部分もありますが、専門家が患者さんの年齢・症状に合わせて選ぶエストロゲンは安全と考えてよろしいでしょう。今サプリメントによく含まれているフラボノイドも広い意味でエストロゲン(植物性エストロゲンと呼びます)ですし、主として60歳以上の方に使われるエストリールという薬などは子宮、乳房への作用はほぼ0です。漢方薬の中にもエストロゲン作用を含むものがあり、これは高齢者にも安心して使われます。このようにHRTの「エストロゲン」は「薬の女王」といわれていますので、専門医師とよく相談して自分によく合うものを使用しましょう。
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Q14: 43歳で今は症状は特にありません。日ごろ更年期に備えて何に注意すれば良いでしょうか? |
| 体内のホルモンが大きく変化する更年期は急性の症状の出現の他に、生活習慣病が知らないうちに開始している事が少なくありません。1日に1回は次のような自己チェックを行ってみて下さい。鏡をみて「顔と目」を見ます。顔色は青白い、黄色いむくみがないか、目の白目が黄色い、まぶたが腫れている、周りにクマが出ていないか、唇が紫色に変色したり、口角にだだれているか、舌の表面が白っぽくザラザラしていないか、これらの症状が昨日と違って出ていれば、病気の微妙なサインかもしれません。また爪も有力な情報源です。凹凸がなくピンク色ですか? 白く変色したり、しわや反りは変化の徴候かもしれません。排尿時に頻尿や痛み、血が混じっていることはありませんか。極端に排尿回数が減る(乏尿)のも危険です。排便時に血が混じっていたり(血便)、逆に白っぽい便、極度の便秘も消化器系の病気の可能性があります。月経周期が不規則となるのは更年期の徴候であることもありますが、不正出血の時は必ず受診してチェックを受けましょう。このように種々の更年期症状や、生活習慣病、子宮ガン、乳ガン、大腸ガンの頻度が急上昇する閉経周辺では、少しでもいきいきと過ごすため、一年に一度は、骨密度を含めて定期検診を受けるとともに、気軽に相談できる婦人科のホームドクターをもちましょう。
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Q15: 更年期障害はなぜ起こるのでしょうか?又、HRTを受けている時はどんな注意が必要ですか? |
| 更年期とは妊娠可能時期から不可能時期への移行期間であり、多彩な症状の多くは卵巣の働きの衰退による女性ホルモンの低下が主因で、老化に伴い卵の発育、排卵などの機能が消失して月経不順から無月経→閉経となり50歳頃ではピーク時の20〜25%に減少します。この女性ホルモン低下は早期にはほてり、発汗、いらいらなどの症状を示し、長期的にはコレステロールや骨のバランスを崩し、心臓病や骨粗鬆症を引き起こします。この他に女性を取り巻く家族、社会的因子に重大な転換が生じることがあると、子や夫との種々な面での感性上のギャップが気になり、人生への孤独感、虚無感を味わうことが多く発症を加速します。ホルモン補充療法(HRT)を受けるのは、専門の医師によるチェックを必ず受けましょう。乳腺と子宮内膜細胞(がん検診)は年1回、ホルモンを含む血液と超音波による子宮内膜の厚さチェックを年2回、骨量測定も年1回は受けましょう。いらいら感、不安、うつ状態などの心理的・精神的症状はエストロゲン(女性ホルモン)では改善しないと最初からあきらめている患者さんもいますが、早期からの治療は有効であることが証明されています。安易に安定剤に頼る前に、一度HRTを試みてみるのもよいでしょう。 |
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Q16: HRTを上手に使えば子宮癌、卵巣癌の発生が減少することは理解できましたが、乳癌についてはまだ心配です。 |
| 厚労省の人口動態統計よりみると、2000年には乳癌で9千人が死亡しており胃癌(1万8千人)、大腸癌(1万6千人)、肺癌(1万5千人)、肝臓癌(1万人)に次いで、乳癌死亡は胆道癌、膵臓癌とほぼ同程度です。現在20才の女性が80才になるまでに乳癌になる割合は米国では8人んに1人、しかし日本では33人に1人とききわめて低い率と予想されています。また乳癌にはかかりやすいリスクファクターがあり、出産未経験、肥満症、初潮が早く、閉経が遅い、喫煙習慣や一部親からの遺伝子を受け継いだ時(ユダヤ人に多く、日本人には少ない)などありますが、欧米に比べると、予想より発生率は明らかに低く、欧米でのデータをそのままあてはめるのは危険です。HRTとの関連では、@連続的に平均11年間使用すると、乳癌発生リスクは高くなる Aやせの人の方が増加率はやや高い BHRTを中止して5年以上たつと、その影響はなくなることが確認されていますが、これらはすべて欧米の白人女性を対象にした研究であり、環境や食事、遺伝因子の異なる日本人のデータは今のところありません。現状でも5年以内のHRTは乳癌発生には関与していないのは明らかで5年を1つの区切りとしてHRTを考え、予防法はないので、自己検診と定期検診(触視診プラス画像診断)を1年1回は必ず行いましょう。 |
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Q17 7月の全国紙新聞に米国でのHRT投与試験が乳癌発生率上昇で中止と出ていましたが? |
| 確かに7月10日付の読売新聞に「米国で臨床試験中止」の記事が出ております。その詳しい分析論文では米国厚生省(NIH)の企画による健康女性1万7千人弱に対してエストロゲン、又は黄体ホルモン併用投与群(約8500人)、偽薬群(ホルモン剤なし)約8200人に対して最長10年から最短5年間薬投与した結果、HRT群で骨折34%、直腸癌37%、全癌発生24%減少と投与の結果が出ている反面、乳癌26%、脳卒中41%の増加のため、その投与郡の一部について中止した。論文中の実際の発生人数は、対1万人あたり、対象群より乳癌30人→38人と8名、脳卒中21人→29人と8名の増加のため、中止したと報告されています。まず、この報告で注意しなければならないのは@この臨床試験が更年期障害や骨粗鬆症の患者は含まない、まったく健康な人を対象にした予防投与であること A心疾患(米国では女性の死因の第一位・日本の8倍)が、予防できるか否かが主目的であること B乳癌の発生率は日本人の場合、米国の約1/3と考えられる事 Cこの試験でもエストロゲン単独投与群は中止せず、継続中である事 D5年以内の投与では差がない事、などを考慮すると、日本で行われている治療的投与をすぐに見直すべき報告とは言えません。治療を担当する医師とよく話し合って、自分の利益の多いほうを選択しましょう。 |
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Q18 ここ数年頭痛と頭重感に悩まされています。更年期と関係があるでしょうか? |
| 更年期障害の症状の一つとして慢性頭痛、偏頭痛は頻度的に多い症状で8%くらいの人にみられます。たかが頭痛とのことで、医療側も患者さん側も軽くみていた面がありますが、最近では寝込んでしまう程の偏頭痛でもトリブタンという新薬で1/3は改善するようになっており、更年期のエストロゲン低下に伴う頭痛、頭重もホルモン療法で劇的に良くなる例も少なくありません。一般的に脳外科的な処置(たとえば脳腫瘍)の必要のない慢性頭痛の患者さんに多いのは痛み止めの薬の飲みすぎ、つまり3ヶ月を毎日のように痛み止めを飲んでいるとかえって頭痛が起きて連日慢性頭痛になる例があり、このような方には予防薬が有効です。もう一つ年がら年中頭が重い、すっきりしないという頭重感の背景にうつ状態があり、このような方には脳内ホルモン(セロトニン)を活性化する薬物療法も有効で、一般的に慢性緊張性頭痛と言われるものがこれに相当します。一方、先に述べた偏頭痛は両側性のこともあり、身体を動かすと発作が起こり、周期的に起こるのが特徴的で、この2つが更年期に限らずよく見られる「頭痛」と考えてよろしいでしょう。もちろん、くも膜下出血、脳出血、腫瘍などの初発症状であることもあり、治療開始時にはよくかかりつけ医と相談しましょう。 |
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Q19 更年期の「冷え症」に漢方が効果的と聞きましたが? |
| 特に女性は更年期に限らず、冷え症をもっている人が多く、又年々と若年齢化しており、最近では手足が冷たい子供も多くなっています。特に女性の場合、月経や妊娠と結びついた「冷え症」も大きな問題であり、女性の一生を通じた悩みとも言えます。欧米の白人には冷えを訴える人がほとんどいないことを考えると、食生活や生活パターンがこの病気の発症に大きく反映されており、その意味では漢方を主とする東洋医学からのアプローチは直接有効な治療に結びつくでしょう。 漢方には「血」という概念があり、これは西洋医学の血液とは多少異なり、体の中の赤い液体で血液そのものと、血液の持つ働きの両方を指すと考えられ、この血が不足する(血虚という)と、皮膚の乾燥、爪がもろくなる、髪が抜けるなどの更年期によくみられる症状と一致しています。逆にお血といって血の流れが滞る状態もあり、滞った血は働かないだけではなく、生体に害を及ぼすことがあり、症状的にはくまができやすい、腰痛がひどいなどの症状がみられます。これらには血の不足を補う(補血)方法や、どろどろ血の時には、血をさらさらにする(駆血)漢方などがその人の体質や体力に合わせて用いられます。しかし、漢方薬にもトリカブトのような強力な薬理作用を含むものもあり、自分に合った処方を決めてもらうのが大切です。 |
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Q20 骨粗鬆症について特に日常生活で気をつける事を教えてください。 |
| 今回はよく出てくる質問について答えてみます。@カルシウムの摂りすぎは大丈夫?→腸は必要に応じて吸収しますので、心配ありません。便秘が問題ですが、この時は摂取を少なめにします。カルシウム結石は日本人には少ないので大丈夫です。Aどのカルシウムがよいか?→効率がよいのは乳製品で低脂肪乳かスキムがよい。Bカルシウムをとると血管壁が硬くなり、動脈硬化症になりやすい?→逆にカルシウムが不足すると、血管細胞の中にカルシウムが入りやすくなり血管が硬くなるのを促進することが判っており、あまり硬くなると血管が生存できなくなります。脳にこの現象が発生するとアルツハイマー病につながると言われ、事実男性より女性の方が4倍もアルツハイマー病が高いのは、このカルシウム不足が原因の一つではないかと言われています。C運動をするように指示されたが、どの程度すればよいか?→散歩のみで骨の増加を期待するのは無理だが、散歩の習慣で転倒防止になり、予防策として有効です。また過激な運動はかえって体を壊すこともあり、楽しく満足で気分のよい運動が最も自分に合っていると考えましょう。Dある先生は骨粗鬆症と言い、別の先生は老化現象で治療の必要なしと言われていますが?→どちらも間違いとは言えない。自分や親になりやすい因子がある時は積極的に治療した方がよいでしょう。 |
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Q21 更年期になると、心臓病になりやすいと聞きましたが本当でしょうか? |
| 本当です。その原因について述べてみましょう。心臓病(特に心筋梗塞や狭心症などの心臓の血管動脈硬化による病気)は、米国では男性でも女性でも死亡原因の第一位であり、日本女性でも生活や食事の欧米化で21世紀中には第一位になると推定されています。その要因は更年期、閉経周辺を契機として悪玉コレステロールの上昇(高脂血症)→動脈壁への沈着→動脈硬化→心臓血管狭窄・閉塞→狭心症や心筋梗塞の発生へと移行するからです。では何故、更年期以降となると高脂血症が起こりやすくなるのでしょうか。食物から摂取されたコレステロール類は、本来エネルギーや性ホルモンの原料として使われていますが、一方では摂取エネルギーは変わりないので、過剰な脂肪は中年太りや血管への沈着という形で溜まってゆきます。一方女性ホルモンは血管を清らかに、また血流をさらさらにする作用があるので、この減少はさらに血管への悪玉コレステロールの沈着を促進します。更年期以後では全身の血管にこのような現象がおこりますので、心臓のみではなく、脳血管におこれば脳梗塞→脳血管性のボケへと進展します。少量の女性ホルモン補充はこれらを防ぎ、善玉コレステロールを増加させますので、食生活の改善とホルモン補充療法は予防として有効な一方法と考えられています。 |
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Q22 気分が憂うつで何をするにも億劫です。更年期のせいでしょうか? |
| 不安やいらいら感があり不眠症気味、何もやる気がせす、全身倦怠感が強い。こんな「うつ気分」は誰にでもあり、これは何らかのストレスに対する正常な反応ですが、一ヵ月以上このような状態が続いた時には「うつ病」を疑います。特に更年期以後では夫のリストラ、親の死亡や、子どもの教有問題等、社会環境因子の変化が次々と起こってくるので、何とか日常生活は送れるが、やる気が出ない、仕事が進まないといった症状だと、本人も周囲も病気と気付かないので、本人だけが苦しむというような事が往々にして起こりがちです。特にストレスの発散がうまく出来す、几帳面でいわゆる「燃えつき症候群」や「空の巣症候群」になりやすい人は要注意です。うつ病かどうかは@抑うつ気分A何をやっても喜びを感じないB疲れやすく活力低下があるという三徴候とC集中力・注意力の低下D自信がなく自分は駄目人間と思うE将来に希望がもてないF不眠・食欲不振があるG自殺を考えるなどの一般症状のうち、2つ以上ずつあればうつ病の可能性があります。これらの症状のある時には早目に受診し、相談しましよう。医師と話すだけで良くなることもあり、また現在ではSSRIという副作用の少ない、よい薬もあります。まわりは「頑張って」と励まさないで、心身の休養が取れるように配慮してやることが大切です。 |
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Q23 突然動悸が激しくなり不安感が強いので受診したら「パニック障害」と言われました。どんな病気でしょうか? |
| 更年期前から更年期の女性に多く、男性は少ないと言われています。パニック障害がおきると、動悸・めまい・強い吐き気・呼吸困難などの症状が突然おき、死にそうな感じの不安感があり、繰り返すと外に出られない恐怖や、電車・バスにも乗れないなどの生活への支障があり、本人にとってはつらい病気と言えます。また症状の中には発汗、胸の不快感やめまい、しびれ感、ほてりなどの更年期障害の症状と一致するとこうもあり、更年期障害と思って受診する患者さんも少なくありません。以前は心臓神経症やノイローゼと診断された病気で、脳内ホルモンの異常が引き金になると考えられています。発作がおこっても、今ではよい抗うつ剤(SSRIと言い、副作用が少なく広く世界で使われています)や抗不安剤で2週間位で発作はなくなりますが、数ヵ月以上服用は続けた方が安全です。性格的に起こしやすい人もいて、遺伝的な因子も関与しているとも考えられていますが、薬物療法とともに、頭の中に残っている誤った学習(例えば電車に乗ると必ず発作が起こると考えていること)を消していく行動療法が大切で、そのためのカウンセリングや、規則正しい生活や軽い運動が有効です。早く治療に入れば必ず治る病気ですので早めに医師に相談しましょう。 |
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Q24 自律神経失調と更年期とは違うものでしょうか? |
| 更年期障害は大体ある一定の順序で病状が出現することが分かっています。40代に入ると多くの人は月経周期が乱れ始め、ます24日以下と短くなり、やがて不規則から遅れるようになり、やがて閉経へと向かいます。45歳ころから血管のしなやかさを司る自律神経系が乱れ、顔のほてり、発汗などの症状が強くなり、かつ頭重感、不安、憂うつ感などが加わります。 この引き金となるのは卵巣の女性ホルモン低下と、心理的なストレスによるもので、自律神経失調とは更年期障害前半に見られる主な病因と考えられます。一方50代に入ると卵巣ホルモン産生は極端に低下するので、膀胱炎症状や尿漏れ、さらには高コレステロール血症や骨粗鬆症へと晩期の更年期障害へと進展していきます。よって早い時期の症状が自律神経失調、遅くなって出現するのが女性ホルモン欠乏症と考えて差しつかえありません。ホルモンをコントロールする脳の部位と、自律神経のコントロールセンターはお互いに隣同志のために、片方の不調は他方の不調を引き起こして、悪循環の症状悪化へと進んでいくのです。 卵巣の機能が停止し、閉経した後でも、女性ホルモンの量はゼロとはなりません。脂肪や副腎、卵巣そのものも、足りない分を補うように大活躍をするのですが、それでも充分ではありません。それを補うのがホルモン補充療法(HRT)です |
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Q25 最近新しい更年期の予防的治療があると聞きましたが? |
| 昨年8月に米国の厚生労働省にあたるNIHが、ホルモン補充療法の大規模投与試験の一部を中止したことから、ホルモン剤を含め、より副作用の少ない治療法が注目をあびています。この中でも有望視されているのが大豆イソフラボンによる方法で、イソフラボンは女性ホルモン(エストロゲン)とその構造式が類似しているので、ホルモン作用が期待でき、更年期障害の症状改善や骨相しょう症や、ガン、動脈硬化の予防、血液をさらさらにする作用、肥満の抑制などに有効であることが確認され、またホルモン剤のもつマイナス面がほとんどないことから、21世紀の女性の健康維持に欠かせない物質になる可能性が期待されています。もちろん、更年期に限らす若年から老年期までの補助的な補充予防物質(サプリメント)として有用ですが、注意すべきは現在多種のイソフラボンが発売されていますがその製造や純度も色々ですので、市販品のサプリメントとして使用する時は、原料の大豆が遺伝子操作を受けていないか、吸収のよいタイプ(アグリコン型)かどうかなどに十分注意するべきで、食品として豆腐や納豆を大量に摂朗すれば健康に良いというわけどもないので、自分に合ったものをサプリメントとして使用する時には必ず専門家や医師と相談してアドバイスを得ることが得策です。 |
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Q26 更年期でのサプリメント摂取が話題となっていますが、何か注意点があるでしょうか? |
| 前回も述べましたが、できるだけ自然に近い方法で更年期を乗り越えたいとの希望も多く、最近ではサプリメント(栄養補助食品)が広く出まわっています。しかし薬と違って公的機関によってその物賃が厳密にチェックされているとは限らず、なかには問題のある製品も少なくありませんので、充分に情報を集めてから使用してください。 更年期障害症状をはじめ、コレステロールが高くなったり、長期的には骨相しょう症の発症など、いわゆる生活習慣病が発生しやすくなる時期です。この時期で健康の維持や、病気症状の改善のためのサプリメントは重要な地位を占めており、間違った選び方や使用方法では逆効果となる場合もあります。この意味では科学的な根拠や理論が説明可能なものが良く、また、プラス面のみでなく、必ず多少のマイナス面を持つものがまともなものと考えたほうが良いでしょう。現在更年期の健康、特に最適と思われ私が外来で推奨しているのはアグリコン型イソフラボンですが、これは体にとって毒である活性酸素を減らし、自律神経系を安定させるとともに、血管を柔軟にし、また、血液をさらさらにする作用があるのと同時に、女性ホルモン(エストロゲン作用)も有しているからです。もちろん使用中は定期的に血管年齢や血液のさらさら度を客観的にチェックしてもらいましよう。 |
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Q27 更年期は「心の風邪」をひきやすいと聞きますが? |
| 心の風邪とは軽いうつ病の時に使用されるようです。現代の複雑な社会環境では、どんな人でもストレスに反応して一過性にうつ状態となる可能性があり、重症化しなければ一過性で必ず回復することから「心の風邪」と呼ぼれるものです。特に更年期にはホルモン低下に伴う身体の不調に、夫や子供の生活・健康や、両親の死別や親しい友人との別れなどの現実を契機にこの「心の風邪」にかかりやすくなり、現在私のクリニックでも25%の更年期・老年期障害の患者さんにこのような症状が見られます。症状的には疲れやすくなり、家事やスポーツをやる意欲がなく食欲不振・不眠・頭がぽんやりとし、考えがまとまらないなどと訴えて来院する事が多い。よく話を聞いているとその背景に抑うつされた感情や気力低下、興味や関心の低下や不安焦燥感があり、本人はそれがストレスによる症状とは判らずに更年期のためと考えている場合が少なくありません。うつ状態やうつ病はいわゆる精神病ではなく、誰にでもおこる脳内ホルモン(セロトニン)の一時的な低下症ですので、もっと気軽に更年期専門医や心療内科医などに相談しましょう。特に近年日本でも副作用の少ないSSRIという薬物が手に入るようになり、治療効果も著明です。一人で悩まないで早期の受診相談が最良の撰択です。 |
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Q28 男性更年期障害とは何でしょうか? |
| 現在日本では年間の自殺者が3万3千人もおり、その多くは40歳、50歳代の男性といわれています。その背景には社会的な因子(経済状況やリストラ離職など)があり、その影にはこの「男性更年期障害」といわれる病態があると推定されており、円満なパートナーとの関係を築くためにも、女性にもこの男性更年期障害を理解しておくことは大切です。女性は卵巣機能低下に伴う閉経というはっきりとした節目があり、またその前後における卵巣機能低下が急激であるために、いわゆる更年期症状(ほてり発汗など)は急激に発症するので、割合と理解しやすいのですが男性では男性ホルモン低下は緩慢でまた症状が疲れやすい″、不眠や意欲の低下″などと性欲低下″や勃起不全(ED)″で現れやすいので本人も周囲の人も男性更年期障害」とは気づかずに悩んでいる事が多くみられるようです。米国ではこれらの症状に男性ホルモン補充療法(TRT)が行われていますが、日本ではこのTRTはまだ医師の間でも一般的な理解を得ているわけではなく、一部の泌尿器科医を中心に漢方療法とTRTの併用療法が行われています。女性の初発症状と異なり、症状がうつ状態に似ているために脳内ホルモンセロトニン)調整剤SSRlや、勃起不全治療剤パイアグラなども使用されています。症状が辛い時には専門医と相談するようアドバイスして下さい。 |
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Q29 乳癌を予防する食品が米国で流行中と聞きましたが? |
| 米国では乳癌の発症が日本人などのアジア人種と比べて3.3倍も多いことが知られています。また近年では日本人女性でも乳癌になる人は増加しており、特に50代での癌の頻度ではトップであり、欧米的傾向が著明になっています。
最近ロスエンジェルスで行われた調査ではアジア系の日系人、中国系などと白人系米国人の食生活の中で思春期のころから豆腐、味噌などの大豆製品を多く摂取している群が最も乳癌発症が少ないとの報告がされました。同じような報告が日本でもあり、6月に厚労省研究班が味噌汁を1日に3杯以上飲むと、乳癌の発生率が半分近く下がるとの報告をまとめました。これは十年問の追跡調査で40〜59歳の女性2万人を調査し、味噌汁1日1杯以下の人に比べ、2杯飲む人は26%、3杯以上の人は40%も発生率が減少し、特に閉経後の女性ではがん由抑制効果が著明であった。これは大豆に含まれるイソブラボンという成分の働きと考えられ摂取量が多いほど乳癌予防効果が高いという結果でした。ただ一日のイソフラボンの必要量は40〜50mgと言われ、これを味噌汁のみで摂取すると一日13〜15杯は取らなければならず、実際はこれでは塩分過多となり無理なので他の食品(納豆など)や、サプリメントで補充することが必要でず。このようにイソフラボンは21世紀の女性の健康にとって必要欠くべからずの物質となりそうです。 |
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Q29 乳癌を予防する食品が米国で流行中と聞きましたが? |
| 米国では乳癌の発症が日本人などのアジア人種と比べて3.3倍も多いことが知られています。また近年では日本人女性でも乳癌になる人は増加しており、特に50代での癌の頻度ではトップであり、欧米的傾向が著明になっています。
最近ロスエンジェルスで行われた調査ではアジア系の日系人、中国系などと白人系米国人の食生活の中で思春期のころから豆腐、味噌などの大豆製品を多く摂取している群が最も乳癌発症が少ないとの報告がされました。同じような報告が日本でもあり、6月に厚労省研究班が味噌汁を1日に3杯以上飲むと、乳癌の発生率が半分近く下がるとの報告をまとめました。これは十年問の追跡調査で40〜59歳の女性2万人を調査し、味噌汁1日1杯以下の人に比べ、2杯飲む人は26%、3杯以上の人は40%も発生率が減少し、特に閉経後の女性ではがん由抑制効果が著明であった。これは大豆に含まれるイソブラボンという成分の働きと考えられ摂取量が多いほど乳癌予防効果が高いという結果でした。ただ一日のイソフラボンの必要量は40〜50mgと言われ、これを味噌汁のみで摂取すると一日13〜15杯は取らなければならず、実際はこれでは塩分過多となり無理なので他の食品(納豆など)や、サプリメントで補充することが必要でず。このようにイソフラボンは21世紀の女性の健康にとって必要欠くべからずの物質となりそうです。 |
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Q30 60歳で更年期ということはありますか? |
| 従来の更年期障害は卵巣の働きが急激に低下する40歳代を中心に考えられていましたが、この時期をうまく乗り越えられなかった人が50代、60代と色々な健康問題を引きずることがあり、これも長引いた更年期障害(最近では老年期障害、中高年女性症状)と位置付けられてきており、その意味で60歳においても広い意味の更年期障害ということもあり得ます。40歳代ではほてり、発汗、不眠などが著明ですが、50歳代では頻尿(膳胱炎様症状)尿漏れ、性交痛などに移り、60歳代以降では、骨粗鬆症(胃がもろくなる)、動脈硬化による症状(高血圧、心筋梗塞など)やアルツハイマー性の痴呆が発生しやすくなり、これらには全て女性ホルモン(エストロゲン)の関与が明らかにされているので、更年期障害は一時的に終了するものではなく、女性の閉経以後の半生に大きく関わっている問題と言えます。従って60歳代であっても更年期、老年期障害に包括される一連の病気への対処と予防は必要ですので、自分は更年期時代を過ぎたからもう関係ないとは断言できません。更年期以降の女性のいきいきした老後のためには、自己管理が大切でありそのためにはきちんと食事と内容の吟味、肥満の予防と適度の運動、一年に一度は必ずがん検診(子宮・乳房)を含めた更年期・老年期の医療チェックが大切であり、これにより質の高い老後を過ごすことができます。 |
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Q31 最近もの忘れがひどくなったように感じます。 |
| 年をとると気になるのが″物忘れ”現象です。単に一部のことが思い出せない「良い物忘れ」と、痴呆症状の一部として出現する「悪い物忘れ」があります。良性の場合には単に記憶の引き出しからうまく取り出せない場合と考えられ、痴呆の場合は昔のことは思い出せるが、今日の朝食の内容が思い出せないといった短期の記憶機能低下がみられます。物忘れに関係する病気には3つのタイプがあります。第1は心因性健忘症で、人間関係のストレスなどが原因で起こります。第2は女性に多いアルツハイマー型痴呆で現在日本では百万人位の患者がいると言われ、神経細胞が急激に減少し、脳が萎縮してゆき、徐々に進行し、妄想や俳徊が起こってきます。原因は不明ですが女性ホルモン減少がかかわっているとも推定されています。第3は脳血管型痴呆で、血管が詰まり梗塞となったり、脳出血により細胞が機能しなくなることで、多くの場合は動脈硬化が原因ですが、強いストレスが引き金となることもあり、頭痛やめまいなどとともに急に物忘れがひどくなるのも特徴です。また、うつ病に似た症状で始まることもあり注意しましょう。脳血管硬化も女性ホルモン低下と関連がありますので、年齢にあったホルモンレベルを維持出来れば、第2、第3の痴呆の予防はある程度可能です。 すなわちエストロゲンには神経細胞の保護作用があり、細胞の死滅が大幅に減少します。 |
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Q32 最近乳ガンは本当に増加しているのでしょうか? |
| 乳ガンは欧米では女性のがん頻度のトップであり、我国でも職業に年々増加しています。しかし、乳がんは他のがんに比べれば比較的治癒率が高く死亡率は全ガンの8%弱ですが、日本女性が一生のうち乳ガンとなる可能性は、欧米諸国と比べると3分の1〜4分の1ですが、生活の欧米化とともに、今後も増加していき、日本でも21世紀中には女性のガンのトップになることが予測されています。乳ガンは女性ホルモンであるエストロゲンで増殖が促進されるホルモン依存症があり、エストロゲンそのものは発ガン物質ではありませんが、日本人女性のライフスタイルの変化が高エストロゲン環境を作り出し、乳ガン発生増加の一因となっていると推定されます。特に増加する乳ガンの中でも閉経後乳ガンの頻度の増加が著明で、これには閉経後の肥満が関与していると考えられます。最近の新聞のキャンぺーンでも問題になったことですが、日本では乳ガン検診の体制か必ずしも充分ではなく、乳ガンの治療をする専門医はいても、乳房検診の専門医はほとんどいないことも大きな問題点で、欧米で行われている×線検診(マンモグラフィー)でも10%位見落としがあるといわれています。現在の乳ガン検診の最良の方法は、自己検診と医師による視触診プラス超音波・X線による画像診断と考えられます。肥満を防ぐとともに年一度の検診と日頃の自己検診を常に行うことが大切と思われますので、自己検診の方法をマスターしてください。 |
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Q33 更年期にはどんな食生活が良いのでしょうか? |
| 更年期を上手に過ごすためには食生活運動などを含めて日常生活での注意すべき点があり、特に食生活は重要です。まず肥満になりやすいので食事は腹八分目で間食は止めましょう。若い時代ほどの必要エネルギーは少なくなりますので、摂取もその分減らします。一日のカロリーは1500〜1800kカロリーで充分です。肉や油を控え、魚、野菜、豆類、カルシウム、食物繊維を多く含むものを摂取し、塩分は少なめ(8g以下)を心がけます。また、これから先はいわゆる「血の道症候群」と付き合っていかなければならないので「サラサラ血」となるような食生活が基本的に要求されます。「ドロドロ血」を防ぐために最も重要なのは現在では体の酸化を防ぐ抗酸化物質を積極的に取る必要があります。動脈硬化や発ガンなど、加齢に伴う体内の変化には酸化物資(フリーラジカルと言われ現在全ての医学研究の分野で注目を浴びています)をおさえる「抗酸化物質」を充分にとることです。抗酸化物質にはレモン、いちごに多いビタミンC、緑黄色野菜、ナッツに多いビタミンE、赤ワインやココアなどのポリプェノール、緑茶のカテキン、トマトのリコピンなどがあります。食物繊維も脂肪を吸着し体外に排出するので良いでしょう。もっとも効率的なのは大豆、豆類で特にその胚芽に含まれるイソフラボンは理想的な食品です。日本人の平均は必要量の半分と言われてますので、足りないときには、サプリメントでの補充も考慮しましょう。 |
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Q34 フリーラジカルとか抗酸化物質とは何のことでしょうか? |
| 最近マスコミ出版物や新聞などでよく上記のフリーラジカル、酸化酸素、抗酸化食品などの言葉を見ることが多いようです。特に昨年抗加齢学会が日本で開かれてから、老化現象との関係で注目をあびています。医学的には細胞や分子の最も外側にある不安定で反応性に富む物質で、いわゆる活性酸素と一酸化窒素(NO)、およびそれから誘導される物資を一般的にフリーラジカルといい、強い毒性があり、細胞膜に働いて脂質過酸化反応を次々に起こしていって細胞に害を与えて老化や癌化、又は細胞の変性などで体調を悪くすると考えられています。生体内のフリーラジカル、活性酸素が過剰に産生されている時には、老化や病気になりやすい体質に進んでいくと考えられ、特に女性では冷え性やドロドロ血に代表される「血の道症」と密接に関与するので、更年期や老年期のみならず、若い人にも関係深い病態です。体の中では、この活性酸素を消去する酵素が働いており、又ビタミンEやCは細胞で起こる過酸化反応が次々と起こるのを抑える作用が知られています。喫煙や炭酸ガス飲料の摂取をおさえ、食品や薬剤で抗酸化物質を充分に摂取することで生体内のフリーラジカルを減らし、病気になりにくい体質にするのが大切です。そのためには日常のライフスタイルを見直し、正しい食生活に戻ることがまず第一に行うべきことと考えられ、従来の日本食や大豆野菜中心の生活はも三度見直してもよいでしょう。 |
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Q35 肥満症はなぜ問題なのでしょうか? |
| 肥満症は脂肪過多症とも言い、体内脂肪蓄積が大きすぎる状態を言います。通常は肥満指数(BMI体重kgを身長mの2乗で割った値)で示し、理想体重の30%以上を上まわると肥満として取り扱います。その原因は単純で、食べるエネルギーの方が使うエネルギーを上まわるからで、これに遺伝的や環境的、社会的因子が関与しています。遺伝的には肥満調節のレプチンという物質が肥満細胞で作られ、これがある程度遺伝的に決定されていると言われ、特に危険な内臓脂肪の蓄積がより関与しています。「座りがちの生活」は肥満を促進する因子で通常エネルギー消費が上昇すると、食物摂取も上昇(若い時代)するが、肉体活動が低下(更年期・老年期)しても食物摂取量は比例して低下せず、いわゆる中年太りになる。すなわち運動・活動量の低下は実質的に食物摂取が増えたのと同じこととなります。また、女性では特に出産ごとに体重増加をする群が15%も存在することです。また、ダイエットでは脂肪細胞のサイズは減らしますが、数が減りませんので、再びサイズが戻るリバウンドが見られます。そのほかに内分泌原因での肥満もよく見られ、多のう胸性卵巣症候群(PCO)は不妊患者に多く、肥満の合併がよくあります。肥満が重要なのはそれがもたらす心身への悪影響で、その原因は内臓脂肪過多でこの結果糖尿病高インスリン血症・高脂血症・高血圧症などを引き起こし結果的に心臓病に結びつきます。ただし標準以下の痩せも問題があり、理想体重の維持は健康生活の第一歩です。 |
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Q36 更年期の専門医から生活習慣をチェックするよう言われました。 |
| 更年期以降の健康はそれまでの生活習慣やその後の生活習慣によって大きく変化します。すなわち中高年齢となるとホルモンバランスが崩れるとともに今までの生活習慣の積み重ねから様々な生活習慣が起こりやすくなります。生き生きとした更年期以降を過ごすためには「運動・食事・リラックス」が要点となります。運動が少なく食事に意を注がす偏食気味で悩みを自分だけで抱えてしまう人は要注意です。中でも重要なのは肥満の予防です。歳をとることで必要エネルギーは少なくてよくなるのに若いときと同じ内容の食事をしていると余分なカロリーが脂肪として内臓に蓄積されるのです。中高年の食生活のポイントは@多種類の食材を採るA一日のカロリーは1500〜1800キロカロリーとするB肉・油を控え、魚、野菜、豆頬を多くCカルシウム、食物繊維を多くD大豆製品を含む抗酸化物質を多めにE塩分は控えめに、間食はできるだけしないなどがあります。動脈硬化やがんを防ぐには「抗酸化物質」を積極的に取りましょう。抗酸化物質ビタミンC(レモン・イチゴ)ビタミンE(緑黄色野菜やナッツ類)ポリプェノル(赤ワインやココア)カテキン(緑茶)、リコピン(トマト)などあり食物繊維もコレステロールを排出したり、糖の吸収を抑えます。当然運動も大切で肥満や便秘を防止し、ストレス解消や骨を丈夫にする効果もあります。 |
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Q37 手足の冷えがひどく、何か良い方法がありませんか? |
| 更年期に限らず日本女性には比較的多く見られる症状です。腰部の冷えの訴えが多く、足先、下肢、手指の順で見られ、また2カ所以上にわたる場合も少なくありません。一般的には筋肉の少ない痩せた人に多いのですが、皮下脂肪が増えすぎると体外からの温度が伝わりにくくなって血の循環が悪く冷え性となる場合もあります。更年期では女性ホルモン(エストロゲン)の低下で血管が硬くなったり、過度に収縮することやもともと排卵後に体温を上昇させる作用のあるプロゲステロンというホルモンが出なくなることが冷えを増強させると考えられます。日常生活では極端な薄着は避け、身体を締め付ける衣服は血行障害を起こすので避けましょう。食事では生姜、味噌、山椒、唐辛子などの香辛料はうまく使って、軽い運動は血行を良くするので毎日継続したほうが良いでしょう。入浴時は熱いお湯は皮膚の血管収縮を起こすので温めの温水浴が有効です。喫煙はニコチンによる血管収縮が強いので禁煙して下さい。医学的にはエストロゲン欠乏が引き金となっているので、その補充療法は有効と思われますが、時には漢方薬が有効な場合も少なくありませんが、自分の体質(証)に合うものを処方してもらうことが大切です。イソフラボンに代表される抗酸化物質(ポリプエノールやカテキンなど)を含む食品を多目に摂取するなど食事にも充分に意を用いましょう。これらの努力で必ず冷え性は改善します。 |
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Q38 「血液ドロドロ」とはどんなことでしょうか? |
| 一般に血液は液体成分の血しょうと細胞部分の白血球や赤血球などで成り立っています。この水様部分が55%〜60%を占めて残りが血液細胞部分です。細胞部分の大多数99%は赤血球でこのために血液は赤色に見えるわけです。赤血球は形を柔軟に変える力があり、そのために自分より径の小さい毛細血管を通りぬけることが可能です。2番目の白血球は赤血球より大きく、ストレス・喫煙・高コレステロール血などがあると血管壁に粘着し、通過障害を起こします。 その他血小板も凝集作用があり、血管に小さな損傷があると次々と集まって傷口をふさぐ作用があります。この血液を体内と同じ条件で細い血管様のチャンネルに流して、その速度や凝集程度をみるのが「ドロドロ度」と言われる現象で、結果的に血液が円滑に血管内を流れない状態を言います。すなわち白血球や血小板の凝集能が上昇し、赤血球の変形能(応形能)が低下した状態と考えられます。血液が「ドロドロ」の時には、すでに何らかの病的変化が起こっているか、または起こる準備状態(末病といいます)にあると考えて備える必要があります。高齢でドロドロとなるだけでなく、若い人にも少なからず存在します。これは一度ドロドロ血となると血管壁が傷つき、長期に渡ると再生が難しくなるので若い時代からの予防が重要です。スナックやファストフードのみの食生活は若いからといって安心できません。血流検査を症状のない時に受けておきましよう。 |
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Q39 太り過ぎ(肥満)と言われましたが、何に気をつければ良いでしょうか? |
| 日本でもライフスタイルの欧米化に伴って肥満症が増加しています。診断には、正確には脂肪組織量の測定が必要ですが、簡便な方法としてBMI(体重kg÷身長mの二乗)が25以上なら肥満と判定します。肥満と体重過多は必ずしも一致しません(スポーツ選手などで筋肉量が多い時など)。肥満と診断されたもののうち、肥満が原因で減量を要する健康障害(高血圧・糖尿病・高脂血症など)を有するものや、上半身肥満やCTにて内臓肥満型と言われた場合を肥満症として治療の対象となります。肥満となりやすいのは@朝食抜きA夜9時以降の間食Bテレビを見ながらの間食C早食いD外食のうちのいづれか又はその2つ以上の結果として採取エネルギー過多となる場合が多いといわれています。肥満で危険なのはBMI25以上で高血圧・高中性脂肪血症、27以上で糖尿病、25以上で高コレステロール血症の合併が基準(BMI22)の2倍になることが判ったからで、特に食生活を含む生活習慣の欧米化で若年者に肥満が多くなっています。治療は食事・運動療法が中心となりますが、@野菜嫌いA肉好きB菓子好きC濃い味付け好きEアルコール好きのいづれか複数の因子を要する人が多いので注意が必要です。特に肥満女性はBMI29以上では19未満に比べて心臓病での死亡率約4倍、大腸がん、子宮がんなどの死亡が2倍となると言われるので、高度肥満症の場合は必ず医師と相談しましよう。 |
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Q40 夏なのに「冷え性」です。何故でしょうか? |
| 症状として「冷え」を示すのは種々のタイプがあり、また太っていて脂肪が多くあっても冷えを訴える方は少なくありません。貧血があったり、血液成分のバランスが悪く、手や足腰に来るのは一般的に色白で、やせ型の人に多く、この場合には貧血を治し、血液成分のバランスを改善するような食事や、体をしめつける衣服を使用しないような生活指導が必要です。血液の「どろどろ」が原因で、血行が悪く顔がほてるのに逆に手足や腰部が冷えるのは、酸化ストレスにやられている場合が多く、血液の流れを改善する薬や抗酸化力のあるビタミンC、ビタミンE、ポリプェノールなどを多く含む金品やサプリメントの使用が有効です。また炎天下でのスポーツは血液をどろどうにし、かえって冷え症を増強させることもあり、注意しましょう。イライラ感や不眠を伴うような例では、自律神経の不調が表面に出て「冷え症」となっている事があり、精神的な緊張を和らげて、血行をよくする工夫で改善します。「冷え症」は東洋人に多く、男性にも見られますが圧倒的に女性に多く、若年から老年期に渡って多くの人に発現しています。腰痛、肩こり、下痢、便秘などの原因になるほか、生理通や生理不順、不妊などに影響を及ぼしている可能性もあり、その背景には血流とホルモン量が最も関与しています。要は冷房により体温調節が不調となる切掛があり、より慎重に対処して重症な冷え症にならないよう十分に注意してください |
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Q41 更年期障害のためホルモン投与が必要と言われましたが、ホルモン以外の方法はないのでしょうか? |
| 2002年のアメリカでの長期に渡るホルモン投与試験の結果、心筋梗塞や乳癌への影響があるとのことで、ホルモン投与(HRT)が一部中止されました。日本人と白人では疾病の性格に大きな違いがあるので、全てこれでHRTが否定されたわけではありませんが、不安を覚えた患者さんも多いことでしょう。しかし短期間(二年位)のHRTや、子宮を取ってしまった人への急性期症状(ほてり・発汗など)には最良の治療ですし、管理・検査をきちんとしていれば心配なくHRTを受けても良いでしょう。親・姉妹などに乳癌の方がいる場合には次に述べる様なHRT以外の方法もあるので、HRTを望まない方は一度こちらの方法を試みてもよいと思います。更年期の自律神経失調症状には、当帰筍薬散・桂枝挟苓丸・加味道遥散などが用いられ、またエストロゲン様作用とともに強い抗酸化力をもつアグリコンイソフラボンや、ハープのプラックコホッシュのサプリメントによる補充が有効なことも少なくありません。また「医食同源」との言葉があるように、日常の生活習慣が最も大切です。冷え症が約半数の方に見られるので体をしめつける様な衣服は避けて、ストレッチやウォーキングを取り入れることや、適正体重を保つ範囲の摂取エネルギーと脂肪・糖分・塩分の取り過ぎに注意しミネラル・食物繊維を十分に摂ることが大切です。サプリメントの使用も、十分な食生活があってこその効果です。 |
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Q42 不眠症で睡眠薬を連用するとボケると言われましたが本当ですか? |
| 更年期障害の症状の一つとして睡眠障害を訴える方が少なからずあります。特に日本人は薬の連用には不安をもつ方が多く、自分で勝手に薬の服用を調節してしまう様な例も見られます。加齢とともに総睡眠時間は短くなる傾向があり、次第に中断される現象も多くなってきます。人口の約10%が慢性の不眠症であり、ほぼ50%が時々経験すると言われます。「寝つきが悪い=就眠困難」は不安、うつ、呼吸問題などが根底にあることが多く、早朝覚睡では正常に眠りにつくが翌朝早く目覚めてしまい再び眠りにつけなかったり、不満足な眠りに終わるもので、このパターンは加齢に共通的にみられ不安や自責などの性格のある人にもみられます。その他時差ボケや、睡眠薬常用者が服用中止時におこる場合(反動不眠という)もありますが、本人はこれを再発と考えています。原因は不安の存在や、薬物、アルコールの使用、心的ストレスや慢性の痛みなど患者さんの背景により異なります。勿論治療に使われる薬は睡眠導入剤や抗不安薬、トランキライザー、鎮痛剤など原因によって医師の適格な診断をうけて服用すべきで、特に長期に渡る時には週に2〜3回にしたり、他の薬(抗うつ剤など)やアルコールとの併用をさけ、日常生活で規則的睡眠と就寝室内を暗く静かにします。軽い日中の運動はストレス軽減になります。喫煙、カフェイン、アルコールは就寝前には避けましょう。今日では睡眠薬でボケることは無いと考えられています。 |
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Q43 女性ホルモンは肌のしわやたるみにも効果がありますか? |
| ホルモン(エストロゲン)の補充療法は美容が主目的ではありませんので、肌のしわなどを防ぐ目的のみでは用いる事はありませんが、皮膚に存在するコラーゲンの量とエストロゲンの量は比例しており、エストロゲンが減少するとコラーゲンも減って、肌は乾燥ししわやたるみが現れて来ます。本来若い人の肌はコラーゲンによって張りのあるみずみずしさを保っているので、ホルモン補充によって更年期障害の症状が改善するとともに、肌につやが戻りしわが減少したという例も多くみられます。当然コラーゲン量の増加だけではなく、日常の生活が快調になって来たことによる体調の改善が及ぼしている影響も大きいと考えられます。またエストロゲンは体の新陳代謝を活発にしますので、皮膚のしみが出来にくくなったり、肌のくすみが取れるなどの作用も報告されています。しかしこのような美容的症状の改善は副次的なものであり、本来は全身的な若返りの一端でしかありません。従って何らかの更年期周辺の症状を有する方にとっては、エストロゲン(又はエストロゲン様作用を持つ代替医療、例えばイソブラボンアグリコン)などを治療的に服用することは有効であり、更に出来れば長期に維持する予防的服用につながれば、休も気持ちも若くありたいという女性にとって期待できる方法と言えます。
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Q44 膀胱炎や尿失禁を繰り返しでいます。何かよい対策がありますか? |
| 膀胱炎は外陰部にいる大腸菌などが尿道を経て膀胱まで入り、そこから拡がって炎症を起こす病気で「残尿感」「頻尿・血尿」などがみられます。十分に水分をとって、多量に排尿することで治ることも多いのですが、血尿や痛みが激しい時にはすぐ医師に相談しましよう。抗生物
質で治りますが、中途半端な治療や自己判断で慢性化することもあり、きちんと完治させましょう。又便秘がちの人は腸内に大腸菌がたまりやすくなり、膀胱炎リスクが上昇します。もう一つの尿もれも女性に多い病気と言えます。せきをしたり、重い物をもち上げた時に、腹部に力が入って、尿もれとなる人も少なくありません。これは内臓を下から支えでいる骨盤底筋の筋力が落ちるため膀胱や尿道が下がって、尿道を締める力が弱っておきる例が多く「腹圧性尿失禁」と言われるものです。肥満や加齢、エストロゲン不足による萎縮などが、更に症状を悪化させます。またトイレに行く途中で漏れてしまうのが「切迫性尿失禁で、多くの原因があります。症状が軽い時には骨盤底の筋肉をきたえる「骨盤底筋体操」が有効ですが、一度専門医に正しいやり方を確認した方がよいでしよう。軽い膀胱萎縮や頻尿などはエストロゲンで予防できますので、HRTで尿もれや頻尿、膀胱炎などを防ぐ可能性があります。 |
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Q45 冬になると皮膚が乾燥して困っています。 |
| 皮膚の乾燥や、粘膜の乾燥(老人性腔炎など)は更年期以降に急激に増加します。これは女性ホルモン(エストロゲン)が、皮膚や粘膜の弾力性を保つコラーゲンやエラステンという物質を増加させる作用や、体内に水分を保つ保水性を有することで、十分なエストロゲンが存在すれば皮膚が潤い、はりやつやを保っていたのが、その不足により乾燥するようになってしまうわけです。皮膚や粘膜が乾燥すると、少しの刺激でも敏感に反応するようになって、皮膚ではかゆみという症状が出やすくなり、膀胱粘膜が弱くなると頻尿、尿もれなどに結びつき、膣壁におこれば膣炎になりやすくなるわけです。ただ皮膚のかゆみは、エストロゲン欠乏のみで起るのではなく、更年期以降なりやすくなる生活習慣病(糖尿痛や高脂血症)でも併発することがあるので注意が必要です。治
療法としては保湿効果のあるクリーム、ローンョンを塗ることが第一ですが、入浴時にかゆいからと言って、アルカリ性の石けんでゴシゴシこすらないことも大切です。特に冬の乾燥時には加湿器を使うことも有効でしよう。食事ではビタミンA・E、たんぱく質を十分にとります。ビタミンAは皮膚・粘膜を強くし、ビタミンEは血行を改善します。ビタミンAはカボチャ、ニンジンなどに多く、ビタミンEはナッツ類、アボガドなどに多く含まれます。女性ホルモン様作用をもつアグリコン型イソフラボン(大豆に含れる)も有効です。 |
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Q46 最近「物忘れ」がひどくなっています。何か問題がありますか? |
| 年齢とともに物忘れが気になります。常に一部が思い出せない「良い」物忘れと、痴呆症(認知症)の症状として出る「悪い」物忘れがあり、良性の時は長期記憶が一部うまく取り出せないことで、一方、痴呆の場合には短期記憶の機能低下と考えられ、昔の事は思い出せるが、今日の朝食の内容が思い出せないというような事がおこります。 その原因となる病気には3つの原因があると推定され、一番目は心因性健忘症、第二はアルッハイマー型で、第三が脳血管性痴呆です。心因性のものは主に家族のトラブルなどの人間関係がストレスとなり起こることが多く、アルッハイマー型は神経細胞が急激に減って、脳が萎縮するタイプで、原因が判らず予防するのは難しいと考えられますが、第三の脳血管性痴呆はある程度予防が可能です。これは血管が詰まったり、破れて出血がおきたり、動脈硬化のための血流が極めて悪くなったような状況の時に脳細胞の一部が働かなくなって起きる病気で、そのほとんどが動脈硬化に原因にあると考えられています。時に高度の発熱や、重度のストレスなどでもおこり、頭痛や目まい、手足のしびれ、言語障害なども伴うことがありますが、原因が動脈硬化の場合が多いので、高血圧にならないような生活や、禁煙で血管収縮を防ぐこと、また軽い運動刺激などで血流改善を計り、できるだけストレス解消をすることで予防は可能です。 |
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Q47 HRT(ホルモン補充療法)はいつまでやるのが良いでしょうか? |
| わが国でHRTが普及しはじめて10年が経過し、この間にHRTの有効性は疑いのない事実として確認されたが、米国での大規模試験で血栓症や乳癌が増加するとの報告もあり、どこで中止するか悩んでいる患者さんも少なくない。HRTの臨床効果は明らかなので、米国での報告後に、HRTを中止した症例の2割が一年以内に治療を再開したとの報告もあり、特に更年期症状が治っても、将来の生活の質(QOL)を高めるために、予防的にHRTを続行したいと考えている場合に、どこまでと考えるのは当然であろう。第一に急性の更年期症状が治ったら中止するとの考え方があるが、この場合は再然することも少なくなく、何らかの代替療法(漢方やサプリメント)を続けた方かよい。第一に5年以内の服用なら有意の乳癌などの発症には差がないという多くの報告や私自身の経験もあり、これも一つの区切り点と考えられるが、この場合も突然中止するのではなく、漸減または代替療法に引き継いだ方が良いでしょう。第三には必要と考えられる時期まで続けるとの考え方もあり、この場合には特に定期的な医師の管理下で行うことが必要なのは当然です。いずれにしても十分な検診と医学管理があれば、2年、5年、10年などの時期の問題ではなく、自分のQOLと体調が良く、医師との信頼関係があれば、HRTのもつ危険性は心配する程大きくないと考えます。 |
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Q48 内臓脂肪肥満とは何でしようか? |
| 体に脂肪が過剰に蓄積した状態を肥満と言います。女性の場合この肥満となるきっかけの時期が3回あります。第一は思春期。急激に女らしくなるきっかけは、ホルモン分泌源のひとつである脂肪の増加で、この時には皮下脂肪の増加が主です。第二は妊娠時で、これは主として胎盤ホルモン作用と水分蓄留による肥満がみられます。第三は更年期周辺であり、急激な閉経周辺でのホルモン動態の激変と、若い頃からの生活習慣や食生活を引きずっての肥満があります。特に第三の更年期周辺での肥満は、糖尿病、高血圧、高脂血症、動脈硬化などの生活習慣の危険因子となっています。その中でも特によくない肥満が、お腹に脂肪がたまるタイプの内臓脂肪型肥満で、その多くのきっかけは過食(カロリー過多)によるもので、皮下脂肪タイプより、よりリスクが大きくなります。内臓肥満組織からは、多くの生理物質やホルモン系物質を分泌しており、これの作用によって糖分をコントロールするインシュリンが効きにくくなる体質(インシュリン抵抗性)を引き起こし、血流不全や糖尿病へと結びつくものです。シルエットがリンゴ型と言われる上半身肥満は内臓脂肪が多く、洋ナシのような下半身肥満は皮下脂肪型です。食事療法や運動療法で内臓脂肪を減らせます。内臓脂肪はすぐ増えたり減ったりしますので、ダイエットの中断や、運動不足で急に太る時のリバウンドはほぼ内臓脂肪の増加です。 |
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Q49 乳がん検診の方式が変わるそうですが? |
| わが国の乳癌の増加は急激ではないが年々増加しています。女性の死亡数では胃・大腸・肺・肝臓に次いで五位ですが、30歳から65歳末満では、その死亡数は一位となっており、社会的にも大きな問題となっています。従来の市町村による公費と補助の乳癌検診では視触診のみによる検診で、平成12年度からは50歳以上の女性に対しては2年に一回の視触診と]線のマンモグラフィーの併用検査が行われ、更に今年からは40歳以上が対象として加えられました。しかし30代はマンモグラフィーが有効との知見が得られておらず、今回は30代の検診体制は中途半端なまま、マンモグラフィーによる検診、しかも2年に一回との方法が見切り発車されました。また、日本では、乳席検診のみを専門とする医師がほとんど存在しません(米国で放射線科医が担当しています。またエコーによる検診は日本が最も進んでおり、欧米での報告は未だ少数で、主流はマンモグラフィーのみの検診です)。このように乳癌検診の日本での最良の方法はまだ模索中といって良く、このような現状で、私の個人的意見ですが以下のような方法が良いと考えます。まず従来の乳癌発見のきっかけの8割は視触診ですので、これは必ず受ける。第一は自己検診の大切さです。乳癌は体表に近い腫瘍ですから、自己検診で見つかる可能性の多い病気です。乳腺エコーは簡単で]線の副障害もないので視触診時に併用検査し、必要があれば随時マンモグラフィーを受けることが考えられます。 |
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Q50 更年期に急増するメタボリック症候群とは? |
| 今年4月にメタボリック症候群の診断基準が発表されました。それによると必須条件としてウェストサイズが男性85cm以上、女性90cm以上とし、これに加えて血液の中性脂肪150mg以上か善玉コレステロール(HDL−C)が40mg未満、空腹時血糖110mg以上のうち2つ以上あった時としています。内容的には「内臓脂肪蓄積があり、それでインシュリン(糖をコントロールするホルモン)が効きにくい体質(糖尿病になりやすい)、コレステロール系の異常や高血圧などを合併する病態で、動脈硬化になりやすい状態」と解釈されます。日本では現在千四百万人(人口比11%)が、5年後には二千万人(16%)に達すると予想され、中高年の国民病になる可能性があります。この病気は薬による治療より、食事改善や運動療法などの根本治療か必要となります。一度病態が進行して糖尿病や高脂血症などの生活習慣病となると、治療が長期になるため、メタボリック症候群の段階で予防することが大切です。 その基本的な危険性は内臓脂肪の蓄積なので、これを防ぐことが重要でしょう。女性の場合は30代の後半から内臓脂肪の増加が著明となります。しかも「かくれ肥満」と言われる外見上は肥満でないのに、実は白色細胞と言われる燃えにくい脂肪を溜め込んでいるタイプが少なくないので注意が必要です。日常生活で肥満を予防するとともに、抗酸化力のある食事や適度の運動をし、足りない時にはサプリメントの使用も効果的と考えられます。 |
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Q51 最近のホルモン補充療法(HRT)について教えてください |
| ご存知のように2002年7月のWHI報告(多数の米国人女性に対して、HRTが心臓病の予防に役立つかという臨床実験)で、心臓病の予防にならない事、乳癌発生が予想数よりやや多い事などで、約半数が中止され、マスコミに大きく取り上げられたため、多くのHRT受療患者さんに不安を与えました。しかし、この時も、骨粗鬆症や大腸癌の発生は明らかに低下しており、その面での有用性は認められ、また投与対象が62歳以上と老年期であり肥満者が30%以上いるなどの問題点も関係者の間では議論になりました。引き続いて2004年には残りの半数(エストロゲン単独投与”ERT”群)の結果も追加発表され、やはり心臓病の予防にはならない。しかし乳癌発症は逆に25%減少との矛盾した結果が報告されました。これを受けて日本更年期学会では現在次のような見解を出しています。@更年期女性のヘルスケアの基本は生活習慣の改善で効果のない時の薬物僚法AHRTは薬物療法のひとつで、個人個人の利益、不利益を判断B急性期でのHRTの効果は明らかなので、乳癌その他の異常の有無と安全性を確認し投与開始C心臓病予防目的でHRTは使用しないD子宮のない人にはERT、ある方にはHRTを行い、慎重に治療経過をみる。以上で、現状ではよく管理すればHRTの危険性はメリットの方が大きいとの立場です。いずれにしても、十分に主治医と話し合って、自己診断せず受療すれば大きな問題は避けられると考えます。
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Q52 体脂肪率が増加するとどうなりますか? |
| 同じ身長・体重であっても、脂肪と筋肉のバランスが異なると、消費されるエネルギーも異なってきます。体脂肪率が高い(すなわち脂肪の比率が多く筋肉が少ない)と、使われるエネルギーが少なくなり、その分体に蓄積されて太りやすくなります。すなわち同じ標準体重の人であっても、筋肉量の多い人はエネルギー消費が大で太りにくいと考えられ、また脂肪過多の場合には、いわゆる「かくれ肥満」の可能性があり、生活習慣病(糖尿病・高血圧・動脈硬化症・高脂血症など)に結びついてゆく可能性があります。また、肥満には、腹部の内臓付近に脂肪組織がたまる内臓脂肪型肥満と皮下脂肪がたまる皮下脂肪型肥満の2つのタイプがあり、内臓脂肪型肥満が悪玉肥満で、正確に診断するには、腹部CT検査で内臓面積の測定が必要ですが、現在は新しい体組成測定器(電気的な伝導測定法)でも正確な内蔵脂肪量の測定が可能となってきています。肥満の原因は大きく分けて体質と生活習慣が大きくかかわっています。生活習慣が特に大きな問題となっており、油っこい洋風の食事と、生活が便利になり、日常生活で体を動かさなくなったことが多くの肥満を生み出す原因となっています。肥満の予防と治療は、まず食事に気をつかうことが第一です。特に更年期以後の女性は女性ホルモン(エストロゲン)減少が肥満のきっかけどなる場合が少なくないので、植物性エストロゲン(イソフラボン)や抗酸化物質を十分に摂取するとともに、総カロリーが過剰にならないような工夫が必要です。
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Q53 更年期におこる「うつ状態」について教えてください。 |
| 多くの報告をみると、ほとんどの報告では、うつ病の存在は女性の全年齢層で、男性の1.5倍〜3倍と高くなっています。その背景には女性ホルモンの影響があると言われていますが、まだ明確な結論は出ておらす、現在WHOのプロジェクトが進行中であり、その結果が待たれています。一般には薬物療法が行われますが、現在ではSSRIと言われる薬が開発使用され、副作用が少なく安全に投与が出来ることから、一般の診療料でも、うつの患者さんを治療する機会が増えてきています。特に更年期の女性には、典型的な更年期障害の症状(ほてり・発汗など)のほかに、いらいら感、不眠などの心因的症状か合併することが多く、このSSRIの使用例も増加しています・一般的に更年期症状の典型例では、ホルモン補充療法(HRTが行われますが、これに伴ってうつ症状のみられる患者さんにはHRTで症状の改善がみられ、有効と考えられていますが、精神神経症状のみの患者さんではHRT単独投与は無効の場合が多く、抗うつ剤の投与が必要と考えられています。うつ病は「心の風邪」とも言われ、人生で一回は必ず経験すると言われており、特に更年期では子育ての時期を終え、一方で身体的な衰えとともに、人間関係や物事の喪失感も現れ、人生の折り返し点として、再出発する時期とも言えます、これに対処するために、うつについて医師に最良の治療を相談することは恥ずかしいことではありません。充実した老後を目指すためにも、更年期専門医と相談しましょう。
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Q54 ホルモン補充療法が再評価されているというのは本当でしょうか? |
| 本当です。ご存知のように2002年に米国のWHI報告でHRTの効果の否定的なレボー卜が提出され、日本でもマスコミを中心に大きく取り上げられ、臨床の現場に大きな混乱を生じました。また、これを契機にHRTを中止した方もありましたが、ヨーロッパでは逆にWHI報告に対する反論や疑問などが出続けていました。日本ではマスメディアが非常に否定的な印象を、一般の人たちやHRTをあまり知らない医療関
係者に与え、厚労省も否定的な通達を出したため患者さんと担当医の困惑は大きかったが、∃ーロッパでは比較的落ち着いており、その背景には30年以上のHRTの歴史をもち、HRT研究と臨床歴の層が厚く、WHIの報告にも、ほとんと姿勢が最初から一貫しています。今、世界的なコンセンサスは国際閉経学会の2004年10月発表で代表され、@WHI報告は60代以上の生活習慣のよくないグループでの報告で40〜50代の患者には適応されないAHRTの乳癌増加は不明であるB心保護、ボケ、日常生活改善に有効CHRTを現在受けている患者で順調に推移している場合には、中断する必要性はない。以上であり、日本更年期学会もほぼ同様の立場をとっており、更年期障害で、他にリスクを有さない患者さんにはHRTは最も有効な治療法といえ、WHl報告は老年期女性で比較的、生活習慣の良くないグループへのひとつの投与試験と見なされています。当然医学管理が十分される事が前提とも言えるでしょう。
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Q55 先日の新聞報道で、ホルモン補充療法で「肺がん」が増えると出ていましたが? |
| 現在、更年期障害の治療には漢方薬・サプリメント・抗うつ剤などが使われることがありますが、やはり主役はホルモン補充療法(HRT)が主であるのは事実です。今年9月の新聞各紙に「女性ホルモン剤が、肺がんリスクを高める」との記事が掲載され、これはがんセンターを中心とした研究班の疫学調査(病気や事故など、多数集団を対象にして、その原因や発生を統計的に明らかにする学問)の結果として発表されたものです。人工閉経(病気で両側の卵巣を摘出した人など)の女性にHRTで肺がんが2.4倍になるとの印象を与え、HRTへの不安をよぶ記事でした。詳細にこの論文を検討すると、発生の絶対数が千人に1人と非常に少なく、また対照群の自然閉経群との間にも差がないことが判明しました。日本更年期学会、日本産婦人科学会などが、この事実を指摘し、現在のHRTの診療方針に影響を与えるような結果ではないとの見解を出しており、専門家の間では「肺がん増加」の不安はなくなっており、両学会ともホームページ上に上記の様な見解を出しております。若年で両側の卵巣摘出をした方には、HRTは不可欠なので、このような報道によってHRTを奪い取られた患者さんがいれば不幸な事であり、マスコミは必ず真実を報道するものではない事を常に念頭におくべきです。現状ではHRTによる女性の肺がん増加は日本以外では報告がなく、日本の報告も上記の様な内容でしたので心配ないと考えられます。 |
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Q56 最近「物忘れ」が激しくなったと感じています。 |
| 年齢を重ねるとともに「物忘れ」が気になってきます。どんな物忘れ注意すればよいでしょうか?何度も同じことを言ったり尋ねたりする≠アと物や人の名前が思い出せない∞日付や場所が覚えにくい♂スか物をしまい忘れたり置き忘れがあるといった症状が重なってみられる場合には注意が必要です。この他慣れている場所で道に迷う∞以前より疑い深くなった∞怒りっぽくなった∞計算の間違いが多くなった≠ネども注意が必要でしょう。このような症状がひどい時には専門医に受診する必要があります。検査は個々に多少異なりますが痴呆(認知症)テストやCT、MRIなどによる脳の状態の画像診断などが行われます。脳血管性痴呆の場合には、梗塞(詰まった場所)を取り除く手術か行われることで症状改善がみられることがあります。アルツハイマー型(女性に多いタイプ)は原因が不明で予防の難しい面もありますが、脳血管性痴呆は予防可能な場合があります。ます日常生活で高血圧を予防しましょう。肥満を防ぎ、食塩、動物性蛋白の取りすぎを防ぐライフスタイルを作ることで、ある程度予防が可能です。すでに高血圧を有している時は薬や食事療法での改善が必要です。適度な運動は血液をさらさらにします。喫煙は血管を収縮させ、動脈硬化を進行させますので、必ず禁煙します。また、ストレスも心臓・血管系に悪影場を与えますので、常にリラックスできる環境も必要でしょう。
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Q57 最新のホルモン補充療法と日本人での乳癌発生の関係はどうなっていますか? |
| ホルモン補充療法(HRT)が乳癌を増加させるか否かについては、まだ確実な証拠が存在しないと考えられております。しかし、2002年8月の米国におけるWHI大規模臨床試験(主目的はHRTで米国人女性死因の第一位である心血管疾患を防げるか否かの検討)で、乳癌発症と血栓症が予測数より増加した事を理由に一部試験が中断され、全米的、全世界的に波紋と混乱を生じたことはご承知の事でしょう。しかしこの内容がその後よく検討され、実際は平均年齢61歳で糖尿病や喫煙者、肥満の割合が多く、もともとHRTの対象とならない患者さんが多く、特殊な例に対する投与例であったことか判明し、ヨーロッバなとでは比較的冷静に受け止められ、日本でもこれを契機に日本人でのHRTと乳癌発症の検討が行われており、2005年12月4日の朝日新間に厚労省研究班調査の中間解析が出ており、驚くべきことに、日本人ではHRT経験者の方が乳癌リスクは33%も低くなると報告され、しかも使用群の半数は一年未満と、全く米国のデータと相反する報告がされています。もともと白人に比べ日本人は乳癌が1/8と少なく、また大豆製品などを多く摂ることなどもあり、日本人にHRTによる乳癌発生数が増加するかは、まだ疑問もあり、未解決の問題です。同じ傾向は当院の1500人の検診でもみられ、HRT群より2例(0.8%)一般検診群11例(1.1%)とHRT群での乳癌発生は少ない傾向にあります。いすれにしても、きちんとした検診を受けましょう。
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Q58 更年期での活性酸素対策とは何の事でしょうか? |
| 更年期障害(ほてり感などの急性症状から、骨粗鬆症などの慢性症状まで)は発症から長い人では十年余も続く人もおり、また何の症状も発現しない人もいます。この差は何故おきるのでしょうか?その根源にあるのが、体内の活性酸素(身体の細胞を老化させ錆びさせる物質)と言われています。すなわち抗酸化力のある女性ホルモン(エストロゲン)が更年期に急減する事で自立神経系が乱れ、これが活性酸素を増加させ、ホルモン分泌を乱し、更に体の酸化が進むと悪循環に入ることです。また心身のストレスは更に活性酸素量を増加させる事で、更年期症状を悪化させます。すなわちエストロゲン低下が引き金となる活性酸素増加の対策、言い換えれば活性酸素を低下させる事で更年期障害症状を緩和できるというわけです。活性酸素は抗酸化物質によってその働きを弱めることができます。抗酸化物質にはビタミンC、ビタミンE、β1カロチン、リコピン、ポリプェノール、エストロゲン、イソフラボンなどがあり、多くは日常採取する食事に含まれているので、食生活を見直すことが第一に大切です。また現在では、その不足分をサプリメントで摂取することも可能ですので、適量を考えて専門家と相談するのが最良の方法でしょう。また過度の運動は体内活性酸素を増加させるので、過激なスポーツはマイナスです。また心身のストレスを減らす事で活性酸素をおさえる事ができる事も認識しておきましょう。
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Q59 最近イソフラボンの摂取量が決められたそうですが? |
| 1月31日の新聞で食品安全委員会が「通常の食生活で更に30mg以上のイソフラボン摂取を勧めない」との報告を出したと報道され、多くの方の不安を引き起こしました。この件に関しでは現在いくつかの反論があり、更に一般の意見を募集するとのことです。私を含め3名の産婦人科医(女性ホルモン専門医)が反対意見を述べでいます。まずこの結論が得られた背景になった報告が、イソフラボンを使っていた女性に排卵遅れが見られたとの文献が一つのみで、何らの医学的証明がない事です。また、イソフラボンは一種類の物質ではなく、細分化すると12種類もあり、それぞれが女性ホルモン作用や体内蓄積作用が全く異なる事で、これをまとめて議論する事は意味のない事です。イソフラボンの主成分はゲネステインとダイゼインですが、特にダイゼインは女性ホルモン作用は弱く、主として抗酸化力が強い物資で妊娠中の使用も可能です。しかもビタミンEやCより体内蓄積作用が少ないのが特徴で、30mgと限れば納豆の1パックを摂れば優にこれをオーバーしてしてしまうわけで、今回の決定基準には大きな疑問があります。最近はコエンザイムQ10を含め、多くのサプリメントが広く使用されていますが、過剰摂取の危険性に注目は必要ですが、東洋の、特に日本人の大豆製品の良さが欧米で評価されでいる中で、行き過ぎた規制は問題です。いずれにしても自分で勝手に増量せす必ず専門家(医師や薬剤師)と相談しで摂取量を決めましよう。
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Q60 更正期での活性酸素対策とは何の事でしょうか? |
| 更年期障害(ほてり感などの急性症状から、骨粗鬆症なとの慢性症状まで)は発症から長い人では十年余も続く人もおり、また何の症状も発現しない人もいます。この差は何故おきるのでしようか?その根源にあるのが、体内の活性酸素(身体の細胞を老化させ錆びさせる物質と言われています。すなわち抗酸化力のある女性ホルモン(エストロゲン)が更年期に急減する事で自立神経系が乱れ、これが活性酸素を増加させ、ホルモン分泌を乱し、更に体の酸化が進むと悪循環に入ることです。また心身のストレスは更に活性酸素量を増加させる事で、更年期症状を悪化させます。すなわちエストロゲン低下が引き金となる活性酸素増加の対策、言い換えれば活性酸素を低下させる事で更年期障害症状を緩和できるというわけです。活性酸素は抗酸化物質によってその働きを弱めることができます。抗酸化物質にはビタミンC、ビタミンE、β1カロチン、リコピン、ポリフェノール、エストロゲン、イソフラボンなどがあり、多くは日常採取する食事に含まれているので、食生活を見直すことが第一に大切です。また現在では、その不足分をサプリメントで摂取することも可能ですので、適量を考えて専門家と相談するのが最良の方法でしょう。また過度の運動は体内活性酸素を増加させるので、過激なスポーツはマイナスです。また心身のストレスを減らす事で活性酸素をおさえる事ができる事も認識しておきましょう。
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Q61 最近イソフラボンの摂取量が決められたそうですが? |
| 1月31日の新聞で食品安全委員会が「通常の食生活で更に30mg以上のイソブラボン摂取を勧めない」との報告を出したと報道され、多くの方の不安を引き起こしました。この件に関しては現在いくつかの反論があり、更に一般の意見を募集するとのことです。私を含め3名の産婦人科医(女性ホルモン専門医)が反対意見を述べています。まずこの結論が得られた背景になった報告が、イソフラボンを使っていた女性に排卵遅れが見られたとの文献が一つのみで、何らの医学的証明がない事です。また、イソフラボンは一種類の物質ではなく、細分化すると12種類もあり、それぞれが女性ホルモン作用や体内蓄積作用が全く異なる事で、これをまとめて議論する事は意味のない事です。イソフラボンの主成分はゲネステインとタイセインですが、特にタイセインは女性ホルモン作用は弱く、主として抗酸化力が強い物資で妊娠中の使用も可能です。しかもビタミンEやCより体内蓄積作用が少ないのが特徴で、30mgと限れば納豆の1パックを摂れば優にこれをオーバーしてしてしまうわけで、今回の決定基準には大
きな疑問があります。最近はコエンザイムQ10を含め、多くのサプリメントが広く使用されていますが、過剰摂取の危険性に注目は必要ですが、東洋の、特に日本人の大豆製品の良さが欧米で評価されている中で、行き過ぎた規制は問題です。いずれにしても自分で勝手に増量せす必ず専門家(医師や薬剤師)と相談して摂取量を決めましょう。
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Q62 「HRT」という言葉をよく見ますがどんな意味でしょうか? |
| HRTとはホルモン補充療法の英語の略語です。厚労省の研究班(大内班)が1014名の一般女性からアンケート調査を行っています。平均年齢48.7歳で、HRTを全く知らない方51%、内容をよく知らない方32%、知っている方は16%で不明が1.6%でした。HRTを受けた経験または、現に受けている方(HRT受療率)は5.1%で、日本ではまだまだこの言葉は認知されてはいませんが、世界的にみてHRTを受けている数の割合は先進国中では日本は最も低い群に入っています。特にHRTが更年期障害に有効であると知っている者は85.3%もある一方、骨粗しょう症効果は10%、高脂血症・動脈硬化に有効は4.6%、生殖器症状(腔炎や性交痛など)に有効は5.3%、認知症の予防については4.2%と少数でした。HRTについての不安がある方や受けようと思わない群は67%で、その理由としては「癌になる」と考えていることでした。以上より、HRTを正確に知っている認知率は16%と極めて低く、また、その情報の多くは新聞などのマスメディアを通じてであり、医療に携わる者にも同様の傾向がみられ、専門家以外の医師などの正確な認知率も低いと報告されています。20年以上もHRTを行ってきた立場からは、HRTを上手に利用することは中高年女性のQOL(生活の質)上昇への最良の手段と思えますが、そのためには正確な情報公開と日本人のデータでは癌発症は少ない事事実・公表などの必要性が痛感されます。
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Q63 女性の喫煙と肺癌増加は関係あるのでしょうか? |
| 今日わが国で癌死亡の中で最も多いのが肺癌で、年間約6万人が死亡しています。75%は男性で、もともと女性には少ないと考えられていましたが、ここ30年で男性の喫煙率は確実に年々低下するのに比し、女性の喫煙は全く変化していません。特に問題なのは20〜30歳代の若い女性の喫煙率が上昇しており、将来の女性の肺癌は確実に上昇すると予測されています。また、癌が発症する感受性は女性の方が高く、米国でも女性の喫煙率の上昇で、女性の肺癌は明らかに上昇し、男性の肺癌は喫煙率の低下に比例して減少しています。また、日本人女性の肺癌は喫煙をしない女性にも増加しているタイプ(高分化腺癌)があり、イレッサという特効薬が使われ始めていますが、この薬は喫煙経験のある肺癌患者に使用すると、肺障害で死亡するとの重大な副作用がおこることが報告されています。喫煙が肺癌発症と結びつくには20〜30年間が必要と考えられますので、すぐ止められるからと喫煙をしている方は油断は禁物です。当院の調査でも若年の不妊女性も20%位の喫煙率があり、一般よりやや高い喫煙率を示しています。これら若い女性の喫煙は妊娠、流産、不妊などに関係するだけではなく、子有てにも多くの悪影響があることを自覚して下さい。そして長期の喫煙後に中高年となって発症し、それも治療薬に反応しない例が少なくない事を考えると、早急に禁煙する必要があります。
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Q64 閉経期の高コレステロール症について教えて下さい。 |
| 女性は男性に比べて一般的には高コレステロール血症(高脂血症含む)は少ないのですが、閉経後にその発症のリスクは上昇します。閉経前は男性に比べ魚や野菜の摂取が多く、かつ喫煙率が低いなどライフスタイルが良好なのに、閉経期の50歳前後から急激な上昇がみられ、しかも高齢者人口が男性より1.4倍も多いため、高齢女性の循環器症患者数は女性の方が4割も多いとのデータがあります。すなわち心筋梗塞や脳梗寒、高血圧、糖尿病といった疾患症へとつながるわけです。この予防と管理には禁煙を守り、糖尿病予備軍とならないため間食を抑え、運動することが大切です。また日本人には魚類を摂取する習慣があり、これは心血管疾悪のリスクを下げるので続けましょう。住民健診は逃さず受けましょう。更年期障害を訴えて来院する女性の5割に高脂血症があるとの報告もあるので、閉経以後に子宮癌、乳癌検診などで婦人科外来を受診した時は一度血流のコレステロール(TC)や中性脂肪(TG)、善玉コレステロール(HDL-C)などもチェックしてもらうのが良いでしよう。朝食摂取後の採血で空腹時でない事を気にする方もありますが、負荷テストと同じなので、食事摂取後を告げて受けて下さい。いずれにしても閉経後の高TC、TG血症はその方のライフスタイルと固く結びついている生活習慣病です。軽視せず、体の黄信号と考えて医師と相談しましょう。
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Q65 更年期には「心の病気」が増えると聞きますが? |
| 更年期は年代的に子供の独立や親の死、夫との関係不全、職場での人間関係、若さを失いつつある事への不安感などから、身体的な不調に加えて心の悩みの頻度が多くなり、当院でも更年期患者の25%が上記のような訴えを持っています。このように更年期女性を診療する更年期専門医には、心身症や心療内科的な知識、治療法の理解が必要です。一方患者側は、医師には個人情報を守る義務があるので、話しにくい事や触れられたくない事も信頼感をもって開示しないと本当の悩みを理解しこもらえない事が多い事、薬物療法を勧められた時には即効性を期待して自分で勝手に薬を中止したり、減量したりする事は再度症状を悪化させる事、更には、いわゆる更年期でのうつ状態や心身症の枠を超えている可能性がある(例えば総合失調症が疑われたり、自殺願望が強い)時などは、精神科専門医への受診が必要な場合もあることなどへの理解が必要です。このような心の病を防ぐ日常の心構えとしては@考え方を変えれば気分も変わるA自分の考えに注目する。何故そう考えるのかを自分に問うB考えを柔軟にして、気分の変化を見るC人生を流れで捉えるD間違った思考を否定するのでなく、妥協することを覚えるEすぐには治らないことを知っておくなどが認知療法の中で言われており、考え方の歪みやストレス原因を知ることで、うつ状態から抜けられることも少なくありません。
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Q66 マンモグラフィー検診について教えてください。 |
| 乳癌検診は従来は視触診で行われましたが、既に欧米ではマンモグラフィ(MMG)による検診が一般的で、その発見率も良好な事が認められ、日本でも2004年から公的検診に順次取り入れられ、相模原市でも今年度より行われています。この方法による検診での乳癌発見率は2倍と言われています。MMGの良い点は症状や腫瘤のない初期の乳癌発見に威力を発揮することで、特に石灰化という初期変化を検討するには最良の方法と考えられます。一方マスコミ報道ではMMGが万能のように伝えられていますが、その診断率は80%位であり、発見できない例もある事は知っておくべきです。また、あくまで画像診断なので良い写真が撮れること、診断する医師の能力に依存する面かあること、]線の被爆が多目で、圧迫による撮影時の痛みなどのマイナス面もあり、また腫瘤の診断では明らかに超音波法の方が良い事などを知っておきましょう。日本人の乳癌発症はここ数年で増加しつつあり、50代女性のがん死亡では1位となっていますか、欧米と比較してその発見率は少なく、その背景には検診体制の遅れと受診側の積極性の無さ(全国平均受診率は12%程)があります。また、視触診と自己検診は乳癌発見のきっかけとなるので、必ず年一回の検診を心がけましょう。公的検診では40機以上で2年に1回のMMGですが、早期発見には自分の努力も必須である事を知っておきましょう。
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Q67 更年期での体重管理にはどんな注意が必要ですか? |
| 最近マスコミや健康雑誌でダイエットが多く取り上げられていますが、確かに肥満と健康は密接に関係しています。しかし情報の中には明らかに間違っているものも少なくありません。基本的な栄養知識は持っていましょう。また最近、中高年では男女ともに成人病に結びつくメタボリック症候群が話題です。これは特に体に増加する脂肪が腸間膜という内臓に集中する、危険性の高い肥満で表的に男性に多いと言われていますが、中高年女性にも増加しており、注意が必要です。歳を取ると誰でも太りやすくなります。若い時代と同じ食生活をしていて、実際に使うエネルギーは減少するわけですから、その差は体に貯留されます。20歳代で50kgの人が50歳代でそのままの食生活だと、年間で5kgは増加するので、必ず体型が崩れます。まず食事療法を行う時には1日の現在のカロリーから240キロカロリーを引くと1ヵ月で1kgの減量ができます。ただ急激なダイエットは骨粗鬆症の危険性も増加させます。長い目で体重の調整をしましょう。また、便秘も腸内の悪玉菌を増やします。カロリーの低下は必要ですが、栄義の中身はしっかりと考えます。特に鉄とカルシウムは貧血や骨粗鬆症の予防になり、和食(ひじきや切干大根など)は食物繊維も豊富、青菜を加え減塩にも心がけましょう。蛋白質は大豆や魚類で補うのが良く、肉類や牛乳などの動物性蛋白質は少な目が賢明です。
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Q68 最近の更年期障害での漢方療法について教えてください。 |
| 江戸時代以来、更年期障害は「血の道症」と称されており、この血とは血液そのものでなく、血の状態すなわち「どろどろ」や「さらさら」、更には貧血の有無などを総合したものと考えられます。また中医学では「腎のおとろえ」すなわち全身の生命力の低下により月経が停止し、十分な栄養を顔面に与えられないため「しわ」が増え、頭髪には白毛が増え、子宮も老化すると考えられます。これを現代医学的に解釈すると、女性ホルモン産生の低下が引き金となる血流不全や体内細胞の老化、すなわち体内の活性酸素の増加と抗酸化力の低下による諸症状とも言えます。この状態を改善するには活性酸素を抑える事と血流の改善がます大切です。また体肥満率、特に内臓脂肪が上昇すると更年期の症状悪化に結びつくため、この予防も重要です。これらから漢方療法を考慮すると、血流改善には当帰勺薬散や加味逍遙散などが用いられ、特に「血滞」と言われる「どろどろ」状態には桂枝伏苓丸、また血流不全に伴う耳鳴りには苓桂求甘湯、更に頭痛やめまいなどの不定愁訴には釣藤散・葛根湯などが有効と言われています。しかし更年期の発汗、ほてりなどの初期症状は漢方よりもホルモン療法が有効な事が判明しており、ホルモン療法で落ち着いたら漢方療法へ変更する事もよく行われています。いづれにしても背景には食生活が密接に結びついているので、この面での注意も必要です。
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Q69 厚労省がイソフラボンは30mg以下とすると決めたようですが? |
| 今年度の更年期医療のまとめともなる21回日本更年期医学会(京都)が10月に開催され、その中から注目のトピックスを紹介します。
最近、厚労省食品安全委員会より提案された「イソフラボンの摂取安全量」について議論し、京都大学家森教授が世界的な調査疫学からみて日本人の長寿は大豆食品を多く摂る事。しかし現在の日本の若年女性は摂取量が少なく、厚労省の上限75mgは目標値とすべきと主張され、また当院の佐藤院長は日本で最も多くイソフラボンを臨床的に用いている経験と、世界中の臨床使用論文で有害な副作用の報告が全くない事、また自身の80mgのサプリメント使用経験から少なくとも150mgの摂取は医学的根拠で安全と述べ、司会の東京医科歯科大学麻生教授も交えて、結論的には厚労省食品安全委員会の上限75mg、うちサプリメントは30mg、1日当りを上限とする案は、日本人の和食という世界から注目される優れた食品を否定することになりかねず、大きな疑問として示された。更に世界では不妊患者、妊婦、小児などに積極的に大豆の摂取を薦める国が多い中、日本のみが厚労省として注意を促す事にも疑問が投げかけられた。いずれにしても大豆およびイソフラボンの有用性は大きいが、過剰摂取に問題がないか否かは十分な検討が必要であるが、医師や薬剤師のコントロール下での服用(メジカルサブリメント)を行えば問題ないと結論されます。
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Q70 更年期障害とはどんな症状がありますか? |
| 現在日本では45歳以上の女性が半数以上を占め、内80%は何らかの更年期障害症状を訴えており、これは閉経による急激な低下のみでなく、年齢に伴う外的ストレスが複雑に絡み合って起こると考えられます。現在の平均閉経年齢は51歳なのでその前後5年、45歳〜55歳位の間が最も典型的な症状が出やすく、多くは老年期に向かって軽快しますが、慢性的な症状(頻尿や膣萎縮、動脈硬化や骨粗鬆症など)は老年期にも残り、老齢時でのQOL(生活の質)を低下させます。これは女性にとってエストロゲン(女性ホルモン)が神の手として今まで女性を守ってきたのに、卵巣機能の衰退とともに低下するからです。治療はこの成立機序を考えるとホルモン補充療法(HRT)か第一選択で、さらに抗うつ剤、安定剤、自律神経調節剤、漢方薬などが使用されますが、その他心理療法としてカウンセリングや行動療法としてスポーツ、文化活動、環境の改善等の組み合わせが必要です。今では血液中の下垂体ホルモン(FSH)、エストロゲン、副腎のホルモン(DHEA-S)を測る事でホルモン年齢を推測できるので、大きく年齢とずれている方はHRTを考えた方が良いでしょう。また更年期で気をつけなければならないのは、甲状腺疾患で閉経期女性の17%強は甲状腺機能低下があるとの報告もあり、症状が更年期障害に似ているので必ず甲状腺ホルモンのチェックも受けて下さい。
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Q71 更年期の「うつ」について教えててください。 |
| 多くの疫学結果からみると前年齢で男性に比ぺて女性が1.5〜3倍多く、その背景に女性ホルモンとの関係が言われていますが、現時点で結論は出ていません。憂うつ気分は正常の場合でも時に現れますが、病的なうつは気分障害かあり、抑うつ気分、食欲低下、不眠・興味・気力・集中力減退などのうつ症状が2週間以上続くか否かなどで大うつ病や軽症うつ病などに分類されます。うつ状態やうつ病と診断されて「死にたい」気分がある場合は早急に精神科専門医への紹介を受けるべきす。軽症時には一般診療科でも受療できますが、現在ではSSRIやSNRIという薬物が使われます。これらは約3ヶ月適用しないとこかが現れにくく又、早い段階で中止すると再発が懸念され、うつ病全体では40〜50%の再発があるといわれており、自己診断での服用は危険です。必ず主治医の判断に従いましょう。更年期のうつにHRT(ホルモン補充療法)が有用の事もあります。ホットフラッシュや発汗など典型的な更年期障害症状に抑うつ気分が伴う場合にHRTで症状の改善がみられる事はありますが、これはHRTが脳内ホルモン・セロトニン分泌調整に関与しているからと考えられます。しかしうつ病自体の治療にはSSRIなどの標準的薬物療法が第一選択ですので、HRTはあくまで併用または第二選択として考えるべきです。
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Q72 2008年4月から公的な基本検診が変わるのですか? |
| 従来の市町村単位で行われていた基本検診は、人間ドックを簡素化して全身をチェックし、疾病が発見されたら医療機関で治療するという方式で、それなりの効果は挙げてきたと思います。しかし、一方でこの方式に対する市町村の公的負担が財政的に重くなったことより、より生活習慣病に重きを置いた管理に変更しようというのが今回の特定検診であり、腹囲90cm(女性の場合)を入り口にして、将来の糖尿病、高血圧、高脂血症、ひいては脳卒中や心筋梗塞を防ごうとのことになりつつあります。しかし私達の検診でも腹囲90cm未満でも内臓脂肪100cm2以上の方が2割は存在するので、自分は腹囲検診でOKといって安心してはいけません。日ごろの軽い運動と食事に気を使うこと、一年に一度のメディカルチェックは受けるようにしましょう。
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Q73 自分で腹囲測定するときの注意点は? |
| 日本人女性の場合、90cm以上が対象となりますが、実際に測定してみると午前と午後で2cm位異なることはよくあります。したがって、90cmにこだわることなく自分でお腹が出てきたと思うときには、医療機関などで正確なチェックを受けることも必要です。WHOでは東洋人女性の腹囲は80cmを1つのポイントにしているので、このあたりからは気をつけましょう。また腹囲は腹部を中心として呼気(息を十分に吐いた後)に測定します。また食後では胃部による膨隆がある場合があるので避けましょう。いづれにしても正確な内臓脂肪量はCTの横断面が標準となりますが、最近では性能の良いインピーダンス法による内臓脂肪測定も簡単にできるようになってきていますので、直接測定すことと同時に体重そのもののコントロールに注意を払いましょう。
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Q74 本年より開始したメタボ検診について教えてください。 |
| 従来、住民基本検診として行なわれていたものが、今年から大きく変化しました。まず、判定の基本が腹囲が女性90cm以上(男性は85cm以上)か、@BMI(体重指数25%以上)、A血圧140mmhg/90以上、B中性脂肪150mg/dlかHDL-C 40mg/dl未満、C血糖110以上(またはHbAC5.5以上)で2つ以上あれば、メタボ該当、1つで予備軍、該当なければ非該当となり、治療か栄養士などによる保健指導を受けることになります。メタボリックシンドロームの判定は腹囲のみで行なわれます。
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Q75 抗老化ホルモンDHEAとは何でしょうか? |
DHEAは血液中に高濃度に存在する副腎皮質ステロイドであり、加齢とともにていかすることが知られている。その意義はまだ不明の点があるが、近年では100歳以上の長寿者がDHEA高値のことが判明し長寿ホルモンとして注目を浴びています。NIH(アメリカの厚労省)のHP(reserch abstracts)から見ると、
アメリカでは空港などのドラッグストアなどで自由に、しかも安価に購入ができ、多くの米国人が男女を問わず使用していますが、日本では厚労省がサプリメントとして認めないために、手に入れることが困難でした。当院では厚労省から薬事法に基づく申請、認可を得て輸入し、当院の患者さんにのみ使用できるようにしましたので興味のある方は主治医と相談ください。 |
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Q76 更年期皮膚に対する若返りクリームとは? |
| 更年期女性に対する、しみ、しわ、たるみなどに対してエストロゲン含有の軟膏を利用して、連続使用することにより、皮膚のきめ細かさ、明度が明らかに上昇し、特に本人の主観的変化や満足度が大きいとの報告が2008年の更年期学会で発表されています(関根、対馬ら)。皮膚症状をもつ更年期婦人だけではなく、アンチエイジングを期待する全ての更年期女性に対して有効とのことで、従来の化粧品からは得られない有効な方法と考えられます。エストロゲン軟膏は市販されていませんので、医師から処方してもらうことが出来ます。
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Q77 健康寿命とは何ですか?平均寿命との違いは? |
| 日本では確実に平均寿命は延びており、女性では85.99才、男性79.19才(2007年)となっている。女性の場合、閉経してから35年以上は更年期以降に過ごすことになります。しかも平成18年において女性の44%は90才まで生存することになり、これは他国に比べて群を抜いて高いです。この中で女性の65才の方の平均寿命は残り23.28年であるのに、健康寿命(自分で身のまわりの事ができて、健康で生活できる年数)は15.63年であり、この差の訳8年間は、寝たきり生活を送ることになり、男性の6年間と比べて寝たきり生活が長いことになる。この点からみると、今までの病気になったら治療するという医療から、病気にならないように健康寿命を以下に延ばすかという予防が大切となります。 |
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Q78 閉経を迎えたら、どんな注意が必要ですか? |
| 今まで女性ホルモン(エストロゲン)という神の手がなくなり、癌、更年期障害、骨粗鬆症などの疾患が急増します。すなわち、ほてり、発汗などはこれらの病気への入り口になったとの警告(アラーム)と考えましょう。日本の医療保険制度は予防医療を認めてはいませんが、人生の残り40%を占める中高年の時代を健康に過ごすには、自分で自分を守る危機が必要です。そのためには更年期周辺からは「女性の中高年検診」として子宮・乳癌検診、生活習慣病検診、骨粗鬆症、うつ病状や尿漏れのチェックなど定期的に受けることが望ましい。そのため、「かかりつけの産婦人科の医師」を持つようにして、健康相談を心がけることが重要と思われてます。 |
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Q79 検診で両足のバランスが悪いと言われました。 |
中高年になると、膝の痛みや運動不足から、左右の足の筋肉の発達が均衡が取れなくなることが多くみられます。これが進むと、転倒しやすくなり、結果として手足の骨折⇒最悪の場合寝たきりとなり、健康寿命を縮めてしまう事にもなりかねないのです。今では、体制分構成分析計(BCA)という器械で簡単に身体の脂肪や筋肉を分析し、そのバランスを測定することができます。もし筋肉の左右差があると言われたら、運動で弱っている方を増強することが大切ですが、老齢や運動が積極的に出来ない方もいるので、その場合は「開眼片足立ち法」が便利でしょう。下図のように弱っている足の方で1分間、1日3回やることによって、約57分間ウォーキングをしたのと同じ効果があるといわれています。![]() |
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Q80 子宮がん予防ワクチン(HPVワクチン) |
| 現状で予防できるがんは子宮頸がんのみです。しかも今は20代、30代の女性にこのがんは急増し、この年代での死亡率が最も高い病気です。この子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によっておき、また一生のうち80%くらいの女性は感染のチャンスがあるといわれています。主に性交によって感染しますので、性交開始前の11〜14才の女児に優先的にワクチン接種することが推奨されています。一部の自治体では公費で負担し、接種が開始されています。HPVにすでに今感染している方の治療にはなりませんが、再感染を防ぐためにも45才までのすべての女性はこのワクチンを受けることが推奨されています。3回の注射が必要ですが、今のところ4.5万〜6万位が自費でかかりますが、一生に一回で良いので、早めに受けることをおすすめ致します。また接種後には念のため通常の子宮頸がん検診は受けることは必要です。 |